第29話 プロローグ と、言うよりも? どうしようもない男……(29)

 彼はこんな感じで痛さの余り絶叫をあげる──。あげると彼はすぐさま自身の両腕を使用しながら、若い青年社長等が放つ、若さに任せた力強い拳の打撃をできるだけ避け、ガードを試みながらあらがってみせるのだが。彼の若い青年社長等の太い二の腕が、自身の首の回って食い込んでいるため。


 彼は身動きが取れない状態でいるから、中々敵の攻撃を避けることができないでいる状態なので。


 この後も男は、若い青年社長等が放つ鉄拳を『ガン! ガン!』と、多々受け続ける状態が続く。


 そうなると男の意識は段々と朦朧──。


 冥界へと自身の片足を突っ込みそうな状態に陥る。


 う~ん、でも男はね、自身の心の中で。


(このままではいかん……何とか儂の意識を保たないと。儂は本当にあの世に行ってしまう……)


 と、思うと直ぐに、自身の頭を軽く振り、意識を保とうと努力──。


 そして男は、強い意志を保とうと努力を始めると、自然と自身の口から。


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