第8話 おじさんは、お姉さまに助けてもらいました。(1)
「チッ! くそ~。何をしているのだ。あやつは~?」と。
何処からともなく舌打ちと声が聞こえてきたのだ。
それも? 女性の声音のようなのだが。その女性の声音は? 誰かを侮り、罵声を吐いたようなのだよ。
だから一体誰に? と、ついつい思ってしまった。
「本当にあやつは~、バカ~? アホなのか~? 己の周り。自分自身を避けずに歩行する者達を凝視すれば普通の者ではないものだと直ぐに気がつき、ついて、誰もいない場所へと非難──。そこで待機して待つのが普通の者のすること、所業であろうに~。あやつは~。いや~、誰が~、あんな所、場所で転がり。己を助けて欲しいと絶叫をあげることをしろと、儂がいつ、と言うか~? 先程申したか~? あの~、のバカたれ目が~」と。
何だか? 長い台詞を女性は独り事で、荒々しく不満を呟き漏らしているようなのだが。やはり一体誰に告げ、物申しているのか? 見当もつかない。
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