【6.もはやそれがポリシーと言っても過言ではない】
誰かを好きになっても、告白はしない。
そう決めたのは、高校生の時。
あの年頃になると、流石に気付く。
私は狙ったオトコを落とせない。
仲良くなるのは簡単で、
連絡とるのも名前を呼ばれるのもあっという間。
それで告白したところで、
「妹にしか見えないんだよね」って、
いつも通りの決め台詞。
いや、君で何人目だその名文句。
自慢じゃないけど、それなりに人に好かれるし、告白だってされる。
「なんで俺なんかと仲良くしてくれるの?」って、最初は謙虚でもいつのまにか妹扱い。
「好きなやつ出来たら言えよ!俺が審査してやる!」って、いつから私はお前の所有物になったんだ。
それで他に好きな人が出来た頃に、
「俺、今ならお前と付き合えるわ」って謎の上から目線で声をかけられるのも何ならルーティンの1つ。
「ははっ、なーに?彼女欲しい年頃になったの〜?」と笑顔でかわすし茶化すけど、笑顔の裏はマイナス17度くらい冷たい。
好きだった気待ちを流す方法さえ覚えて、
さらに言うなら人を好きにならないようにする方法も覚えて、気付いたら26歳。
アプローチされて、いいなと思った頃に告白してくれた元彼さんたちはタイミングばっちり。
本当にすごい、できる男はタイミングを逃さない。尊敬する。
そんなできる男たちは、付き合ってもどこまでも文句のない良い男。
私には勿体なさすぎるくらい、めちゃめちゃ良い男。
それで「ごめんなさい」って別れを切り出されるなんて、元彼さんたちもたまったものじゃない。
「妹にしか見えない」と言われただけで、不満を抱けるような立場ではない。
でも、知ってる。
そんな出来る男たちは、
傷付いたって、
悲しんだって、
少ししたらまた彼女が出来るんだって。
こんな私じゃなくて、もっと良い彼女に。
見た目だって、中身だって、
もっともっと貴方に相応しい彼女に。
アップグレードした方がいいよ。
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