第18話『レイド前夜の準備』

球技大会2日目が終わったその夜。

いつもの時間にログインする。


『おかえり』


『ただいま』


今日はアイの方が早くログインしていたみたいだ。


『顔大丈夫?頭は平気?』


『うん、大丈夫、ってもしかして見てた?』


『見てた、っていうか私に気づいてたでしょ』


『い、いつ?』


『サッカーの時、ロータス見てたら目が合ったもん、気づいたんでしょ』


『⋯うん』


よかったぁ⋯⋯保健室のことじゃないみたいだ。ここは知らぬ存ぜぬを通さないと不味いからな。

あそこで起きてるのがバレたらアイがどうなるか分からない。


『それでぶつかったんでしょ』


『そんなことないよ!』


『嘘、私を見たあとにぶつかったから私のせい』


『いやいや、それは無いから、俺が普通にボーッとしてたの!』


『どうして?』


あれはアイのせいではないし、どう言えばいいんだろ。見に来てくれて嬉しかったとか言ってもじゃあ私のせいとか言われても困るし⋯⋯言ってみるか。


『アイが見に来てくれて嬉しかったんだよ』


『そっか⋯⋯嬉しくてよそ見してぶつかったんだね。まぁいいや』


『そう?』


よかったぁ、特に問題なさそうだ。


『じゃあ今日は武器を取りに行こうか』


『うん』


今日はゲンゲツさんのところに武器を取りに行くことになってる。

明日のリヴァイアサン戦の前に武器が新調出来てよかった。

これで役割りはしっかりこなせそうだ。



『ゲンゲツさん、武器取りに来ました』


『おう!二人ともちゃんと完成してるよ』


俺たちはゲンゲツさんに代金を渡して武器を受け取る。


夜天二刀+2

八咫烏+2


武器もちゃんと+付きで完成してる。やったね。

+はこの武器の強さのこと、大体は強化していくのだけど、プレイヤーが1から作れば+がつく。

簡単に言えば最初から強化されてるってこと。

武器は全て+10まであり前の武器も+5まで上げていた。

今回の武器は+2でも前の武器より全然違うからよかった。


『そういえば明日のレイド、ゲンゲツさんは参加ですか?』


『ああ、今回のは俺も参加するぞ、つか今回夜の帳だけでやれそうな人数いるって言ってたから勝てるだろうな』


『やったね。ロータス今度は最後まで戦えそうだよ』


『うん!負けないから』


『そういやーお前さん達は因縁のあるやつか、前線はしっかりやってやるから頑張れよ』


『任しといて』


アイのやる気が充分あるので明日のレイドは楽しみだ。

夜の帳だけで出来るってことはギルマスとかも参加するのかな?

最近この時間にINしてないから見てないけど、また強くなってるのかな?楽しみだな。


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