第16話『球技大会1日目』
今日から球技大会が始まる。球技大会は全部で2日間。1日目が野球とほかの種目の予選である。
野球とサッカーが同じ校庭なのでスペースがなく、1日目に野球をやって、2日目にサッカーをやることになってる。
卓球とバスケは体育館なので場所も分けられていて余裕がある。まぁ卓球が人数が多くて2日目間に分けないと終わらないというのもある。バスケは初日に終わることもある。去年は1日目で終わった。
テニスは校庭の端にコートがあるのでそこで試合だ。女子の種目なので人数的に決勝は2日目まで行ってしまう。
「宣誓!我々選手一同は練習してないけど頑張り、楽しむことを誓います!」
と3年生が宣誓をして球技大会が始まった。
今日の俺は1日暇なので適当に競技を見て回るくらいしかない。
野球、卓球、バスケは誰か知ってる人がいる訳でもないので見るのをやめ、テニスコートまで来た。
丁度あいりが試合をしているところだ。
球技大会はクラス単位の勝負になる。サッカーやバスケ、野球などは優勝したチームのクラスが大きくポイントリード出来る。
逆に個人戦のテニス、卓球はそれぞれの順位に応じてそのクラスにポイントが行く。つまりすぐ負ければポイントは貰えず、優勝すれば沢山貰えるってわけだ。
でも毎年球技大会の戦績は3年生のどこかのクラスが1位をもぎとって行くので今年もそうなる気がしている。
あいりはテニスはできるらしく、得点はリードしている。このまま、行けば余裕で勝てそうだ。
隣のコートでは東流院が試合をしていた。こちらも綺麗なフォームで得点を稼ぎ試合を終わらせた。
運動センスがよくとてもうまかった。中学の時にでもやっていたのかな?
俺は今日1日テニスを見ることにした。大々的に応援は出来ないから見てるだけだけど、あいりの応援をしているつもりだ。
次の試合もあいりは勝ち進んだ。
東流院の方も相手が3年だったがしっかり勝っていた。
球技大会は午前中のみ行われる。午後は昼食を食べたあとに運動はいい成績がでないということでやらないことになっている。
そして午後はそのまま解散だ。
結局、あいりと東流院は予選を勝ち進んだ。明日も試合をすることになった。あいりも運動している時は笑顔が多く、楽しんでいるようだった。
◇◇◇
「ここまでお互い順調に勝ち進んでるわね」
「あなた強過ぎない?経験者?」
「ええ、ちょっと経験ありますよ」
「はぁ⋯⋯ウチじゃ勝てないかな、どこかで負けてくれることを祈るしかないか」
「お互い頑張りましょうか」
「ええ」
2人の勝負の行方は2日目に向かう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます