第14話『球技大会種目決めとその裏』

もうそろそろ梅雨だ。

ウチの学校はこの時期に球技大会をやる。

俺は運動はそこまで好きではない。動けない訳では無いけど動きたくないって言うのが正しい。

今はその球技大会の出場種目を決める時間だ。


「球技大会の出場種目を決める、やりたいやつがあったら挙手するように」


学級委員長が前に立って種目を決める。


種目は

・サッカー

・野球

・バスケ

・テニス

・卓球

だ。


女子はテニス、サッカー、卓球しか選択はできない。

俺は一番楽な卓球にしようと思う。あんまり動かなくて良さそうだから。


「じゃあサッカーやりたい人ー」


男子の元気がある人達が数人手を挙げた。


「野球やりたい人ー」


野球は野球部が多かった。あと野球部と仲がいい人達が手を挙げて人数分すぐに埋まった。


「バスケやりたい人ー」


こちらはチャラめの人達が手をあげるのが多かった。バスケでかっこいいところを見せたいとかいう打算があったりするのかもしれない。


「テニスやりたい人ー」


女子はそこそこ手を挙げていた。東流院とあいりも挙げていたので仲良くやって欲しい。


「卓球やりたい人ー」


俺もここで手を挙げた。でもまぁ予想通りたくさんの人が手を挙げた、球技大会自体面倒な人、動くのが好きじゃない人、卓球ガチ勢などたくさんの人が手を挙げる。


「卓球の人たちじゃんけんして決めてくれる?負けたらほかの場所に流れて」


そして始まったジャンケン大会。

賞品は球技大会の卓球権


さいしょーはーぐーじゃんけーん⋯⋯


結果俺は負けた。

負けて俺はサッカーに行くことになった。

よりにもよって1番走る種目になってしまった。



◇◆◇◆◇


その日の放課後。


「東流院さん」


「あら?どうしました?」


「ウチと勝負しない?」


「勝負?何に対してですか?」


「テニスでどちらが多く勝てるか」


「それをやる意味ってなんですか?メリットがないですけど」


「⋯⋯ウチが負けたら、相葉への嫌がらせは辞めてやる」


「いじめの間違いじゃなくて?」


「そこら辺はどうでもいいだろ、受けるか受けないか、ウチが勝ったらこれからのことに口出し無用ってことで」


「仕方ありませんね、いいですよ、れー君を助けるためにその勝負受けます」


「わかった、じゃあ楽しみにしてる」


それだけ言ってお互い分かれて帰る。

球技大会を面倒くさがってる蓮の後ろでおかしな戦いが始まっていた。


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