第13話『ゲームとツンデレ』
今日はバイトがあったのでバイトをしてから家に帰った。
今日はファンタジーにログインする。
相変わらずギルド内に人はいない。フレンドリストを見れば大体狩りに出かけている。この前言ってたフブキレード山脈のクリスタルドラゴン攻略は今日行ってるみたいだ。
ほかのメンバーもみんな何人かでパーティー組んで狩りみたいだ。
メンバーの確認をしているとアイがログインしてきた。
『おかえり』
『ただいま〜』
いつもの挨拶を交わす。
『ロータス、今日はどうする?』
『レベル上げをするか、素材集めか、次のエリア目指して進むかだけど、何がいい?』
『レベルはこの前上がったし、次のエリアの適正レベルまで上げてあるから素材集めにしない?』
『いいよ、武器はまだ足りないからね強くしとこうか』
今俺たちが装備している武器はフブキレード山脈を抜けた先で買った武器だ。氷属性が着いた武器だけど所詮買った武器。今度進むエリアでは火力不足だった。
これから素材集めに行くところは今の俺たちでも少しキツめの常闇の森。
そこにいる、シャドウオウルだ。Lv.85~9で闇に紛れて襲ってくる。常闇の森自体がとても薄暗く、厄介な場所だ。
そのシャドウオウルから手に入る羽根と瞳が必要。羽根は集めやすく瞳がレア泥になっていて集めるのが大変だ。
『今日の私は強いんだから!』
アイがやる気MAXなようなので期待している。
常闇の森。
『アイ、気を付けて行こう、ここから先どこから襲われるか分からないからね』
『そうね、頑張りましょ』
気合を入れたところで木々の間からシャドウオウルが襲ってきた。二刀のナイフを構えて避けながら切りつける。シャドウオウルとは読んで字のごとく影である。物理攻撃には大幅なダメージカットがあり大したダメージにはならない。
アイも手裏剣を投げ、刀で攻撃して行く。物理攻撃は効かないけど武器に乗ってる属性分でダメージを与えていく。
これにより少し時間がかかったけど倒すことが出来た。
自分達に不利な素材の時は助けてもらえよと思うかもしれないけどアイと俺はなるべく自分の手で頑張りたかった。もちろんみんなとパーティー組むこともあるけど、2人でパーティー組むことの方がもう自然で、楽でもあるから2人で頑張ることにしたんだ。
さっきの戦闘では瞳が落ちた。初戦闘で手に入れられたのは大きかった。
それから2時間シャドウオウル狩りをして、羽根50枚瞳2個という結果で終わった。瞳は2人合わせてあと8個必要なので先は長い。
それからギルドホールまで戻りまた2人で少し会話する。
『ロータス、今日体育休ませてごめん⋯⋯』
アイは俺が体育休んだ理由に気づいたみたいだ。まぁ頼まれてから休んでればそりゃ気づくか。
『いいよ、俺も体育休めたし気にしないで』
『で、でも⋯⋯私が⋯⋯』
『ん?なに?』
『私が!嫉妬しなければよかったの!』
⋯⋯嫉妬。アイは嫉妬してくれてたのか。相手は東流院だと思うけどだから最近その事を聞いてきたり、今日みたいにちょっとキツイ内容になったのか。
そう考えると優しいし、嬉しいな。
『ありがとう』
『まさかアイが嫉妬してるとは思わなかったよ』
多分面と向かってだとアイは絶対に言えないであろうことを教えてくれた。まぁそこがツンデレで可愛いところではあるけどね。
『う、うるさい、私は学校ではお前に意地悪ばかりだから心配なんだよ!』
『うん、わかってる、安心して?は無理か、でも東流院とは必要以上に仲良くしないよ、幼稚園の時のことも思い出せないし、だから新しい友達みたいな感じだからね』
『わかった』
『うん、それじゃあ俺はそろそろ落ちるね』
『私も、また明日』
『また明日』
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