第11話.ヒーローって良いな!夢を持ちたいな!

翌日、2020年1月14日(火)。






朝ご飯を食べてから、いつものように、歩いて学校へ向かう。






学校にて・・・・・・






〝キーンコーンカーンコーン〟






「〝起立〟〝礼〟〝着席〟」






1時間目は、国語の授業だった。






扱っていた作品は、


「太宰治」の「走れメロス」だった。






「良いな~!メロス!!親友のセリヌンティウスだけじゃなくて、


他のたくさんの人達も助けるために


あんなに必死になれるなんて、まるで、ヒーローみたい!!いや、


もう、〝みたい〟じゃなくて、ホントにヒーローじゃん!!


物凄くカッコ良いよ!!!」






遊舞はその時、その事を、感動はするが、作り話として聞いていた。






2時間目から、途中、給食を挟んでの5時間目、そして、


6時間目を受け終わり、授業は、全て受け終わった。






〝キーンコーンカーンコーン〟






放課後はまた、友達達と一緒に帰る。






メンバーは、この前と、数人だけ違った。






そこで、


「十装演人じゅうそうえんと」が遊舞に話しかけた。






「なぁ、遊舞、今日の国語の授業、どうだった?」






遊舞は、答える。






「あ、あ~、いや、カッコ良かったな~、って」


「そうか~。僕も、いつか、俳優になったら、


舞台やミュージカルや映画で、メロスを演じたいよ!!」


「あ~!!そういえば、演人、俳優目指してるもんな!!」


「そうだよ!!絶対、カッコ良い俳優になってやる!!!」


「頑張れ~!!!」


「遊舞の夢は、何なんだい?」






先日、一緒にいなかった演人が、遊舞に聞いた。






「そ・・・それは・・・・・・」






「まだ決められてないのか。でも、頑張れ!!!遊舞なら、絶対、


自分にピッタリの仕事に就けるさ!!!」


「ありがとう!!!」






そこで、それに対して、奏も、一緒になって、また応援した。






「うん!!!私も応援してるから!!!」


「ありがとう!!!奏も!!!」






だが、そこで・・・・・・






「遊舞が夢を持つなんて、出来るかな~?♪」






そう、コイツは、とても性格が悪い、遊舞の同級生の


「統手治すべてなお」だ。






しかし、奏が庇う。






「何よ!!そんな言い方ないじゃない!!!」






だが、そこで、その時、一緒に歩いていた、おなじくイヤミな、


弁護士志望の同級生「法田弁助」も、


「いいや!遊舞は、特別、勉強が出来るワケでもねぇし、


この先、ピッタリで、ご立派なお仕事なんて、


見つけられるかねぇ~!?♪見つけられたとしても、


ホントに就けるかどうか!!ワッハッハッハッハッ!!」と言う。






演人と奏が


「遊舞、気にしなくて良いよ!!」と言った。


「うん。ありがとう」






その後、遊舞は、家に着いてからも、


まだ将来の夢の事について考えていた。






(確かに、アイツらの言う通りだ。僕は、この先の未来、


どうしていくかなんて、真っ白だし、それに比べて、アイツらは、


確かにちょっと、性格はアレなんだけど、


もう、既に、ちゃんと夢を持ってるからな~。でも、庇ってくれた


演人も奏も、本当に良いヤツだ)

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