第12話.ゲームキャラに自己紹介

そして、宿題をして、また、


テレビの電源と「Partnerson」の電源を入れ、


「Limitless Chance!」をプレイしようとしてみた。






だが、昨日、ゲームの世界から飛び出してきた


アーチフィスだけが、画面から姿を消していた。






「え!?え~!?嘘だろ!?お気に入りのキャラだけど、


使えないの~!?そんなの困る~!!!」






〝シュ~ン〟〝ポン!!!〟






「ワァ~ッ!!!」






見てみると、隣に、また、アーチフィスが立っていた。






「ビックリした~!!何だよ!!突然!!!」


「私は今、ここにいます」


「いや!解ってるよ!!そんな事!!!あ!いや、待てよ。


昨日、コイツを透明にしたけど、それは、姿を消しておいただけで、


ゲームの世界に戻したワケじゃなかったんだ!!」






遊舞は、ゲームの電源を切った。






「??私は、どうしても、


昨日までの居場所に戻らなくてはいけないのでしょうか?」


「いや、別にそういうワケじゃないけど・・・って、え?


もしかして、アーチフィス、自分が昨日までいた世界が


〝ゲームの世界〟だって知ってるの?」


「〝ゲーム〟?それは、何でしょうか?」


「解らないか~。じゃあ、ここがどこだか解る?」


「それは・・・解りません・・・・・・」






「そっか~。それも解らないか~。じゃあ、アーチフィス、


明日から、色んなところに行ってみよう!!僕がこの、


〝現実世界〟を案内するよ!!ただし、口が裂けても、


君が〝ゲームの世界の住人〟だって事は、


言っちゃダメだからね!!!」


「??現実??ゲーム??ん~・・・・・・???」






遊舞は、少しあきれた。






「ダメだなこりゃ・・・現実とゲームの違いが


良く解っていないみたいだ。仕方ない。出来るだけ、コイツが


ゲームキャラだって事を隠して、もし、何か言いそうに


なっちゃったら、僕が全力で止めるしかないか」と言った。






「そういえば、あなたの名前は、何というのでしたっけ?」


「あ~、そういえば、まだ、名前、教えてなかったっけ?


ごめん!!僕は、〝夢尾遊舞ゆめおあそぶ〟」


「・・・・・・〝夢尾遊舞〟さんですか。覚えておきます」

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