うさぎさんうんてんしたきになる
~合宿1日目の朝8:30 千葉~
「いやぁ。長かったっすねぇ。乗り換え2回もしたし。」
大林家康があくびをしながら電車から降りるのに続いて降りていく。
「「「おはようございます。」」」
うわぁ!!現地集合で他の後輩たちもいた!!!!!
え?全員で20人!?多過ぎない???
え??しかも戸田一麿来てるじゃん!あいつ県代表でしょ??
うわぁ。余計場違いな上に乗り切れるか心配になったわぁ。
「ここからバスで30分移動しますので、行きましょう。」
と、集団の引率をするのは、和多貫司。彼も彼で強い。
引くわぁ。この中にオジサンって持たない。無理だぁ。
普通の公共バスに20人で乗り込み、ほぼ貸し切り状態で移動し始めると、
「うさぎさんねー。うんてんしゅさんねー。」
と、言いつつぼくの頭に乗って髪の毛を引っ張って、
バスの運転手さんごっこをうさぎさんが始める。
おとうとくんを家に置いてまでしてバッグに紛れ込んでから今日は一体全体
何をしているんですか。うさぎさんは。。。
「ちなみに言ってませんでしたケド、合宿所は千葉なのに海ないっす。」
家康が爆弾発言をする。確かに水着は持ってきてないケド、
海ないの!?!?去年とか海合宿だったんでしょ?????
「去年の場所取れなかったので、山奥っす。」
うわぁ。隔離じゃん。コンビニは??
「緑コンビニはあります。でもそれ以外何もないっす。」
引くわぁ。ん?うさぎさん何してんの??
「はっしゃおーらーい。ぶーん。ぶーん。」
まだ運転手さんなのね。ぼくの頭で。
~合宿1日目の朝9:00 合宿所~
バスを降り、ちょっと歩くと合宿所に着いた。ここまで地元から3、4日くらいかかった気がするケド。
気のせいだ!!!きっと気のせいだ!!!!!
部屋に荷物を置いてスポーツできる格好(サッカーのゲームシャツ・パンツ)に着替えて、
芝生のグラウンド(だいたい100m×100m)に出ると、
「準備体操して、さっそくドロケイの1セット目始めまーす。じゃんけんで分かれてくださーい。」
1セット目!?司が怖ろしい宣言をする。気温は9月だが30℃オーバー。怖ろしい。
あ、ぼくドロだ。逃げないと。
「うわぁ。にげろにげろ。」
うさぎさんもいつの間にか混ざっている。楽しそうだ。
さて…あの段差の向こう側に隠れよっと。それにしてもあっつい。
あ、知橋正臣がすでに隠れてる。くっそぉ。あっちの茂みの裏に隠れるか。
もう一度言う。それにしてもあっつい。
結局茂みの裏から移動はしないが、そこまですべて物陰を移動すると言う、ひじょーに姑息な
行動をしたおかげで、しばらく見つからなかった。
しばらくした後、捕まった。捕まってから知った。罰ゲームが発動した。罰ゲームだと!?!?!?
腕立て・腹筋・背筋・スクワット×30セットの刑だった。コレ毎回でしょ?地味につらい。
それより、ドロケイあと何セットやるの?え??セットじゃなくて13:00まで?????
勘弁してくれぇ。いままだ10:00…。すでに暑さで心が折れかけているぼくの頭の中でポキッと音がした。
「にげろ。にげろ。」
…うさぎさんは元気ですねぇ。
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