【煤】

蜃気楼の欠片を拾い

お食い初めに配膳した

なにを選ぶとしても

乱反射した光の屑、

未来は安定で在れ

小さな箱の中で

天井に吼える

大きなあくびひとり

腹くだしていつか

芥が途切れる

煌めきと涙を配し

腐った林檎に刺さってる

新しい1歩を。

莫迦の世に劈いて

重いだろうか

残念乍ら生きてみたいだ

泣かないでおくれ と。

魂ってやつは

皆が一様に祝福と未来を

願うんだろうな、

過去を棄て今を逝く、

おやすみ

大きな支えで包む

思考の片鱗は未だ

夢のまにまに。

でけえ溜息で

寝かす跡味の

悪い苦虫は

遺棄されても

要る。

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