第19話【滔々】



超える、来節


今底に気味が悪い華が裂かれ 転げる夢

螺旋階段を只上昇し 浮して消える命


空を切る雫は 自らも滴らせ

闇は深いに歪ませる。


永久。

いつ空けるとも痴れない海は空虚に割れ

未知は下り坂 洛

縁は円を描き

未来に足元を救われ

仰い宙が、

実獲たことは知っていたが

重いは混乱し 落散りゆく


それが無限のもの

閃に巣食破れ愛の波は凪いで

信じるしかない

ときに歌っている風は気侭、

唯 ハジマリに

今 ないた。


先を掴めない泡沫の回遊魚は

屹度未来で出逢う魂のひとつ


終わりを信じて

うつろいの史記をそれでも惑い往く

キミの面影が少し嗄れて

あぶくを吐き続けて

白く斑に輝く微笑に 強く交わした風

ひたり


高く誕生を還して吹いた

あゝ うまれゆけば

そこには ひとしずくのあめが

とうとう




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