第18話【ゐ切る】

泡沫胡蝶

【そこにおる】

言葉なんていらない

躰が繋がれば時の施しは勝手に齎して侭継いで往くのでしょう。

ようは先咲き永久に続く、愛の理です。

重いも軽いも擦って違え手、とはよく言うもので

糞下らないコト知ってるくせにケダモノ以下畜生の果て

螺旋の未来から続く呪いは祝いです。

喜ばしい誕生、それは埋め込まれた記憶に従ってゆくイキモノの性でしょう。

ですがヒトダケは理由を求める。

時の赴く侭にし、試行錯誤の解き

「唯、そこにあった」

その一言で曇りも澄んだでしょう、濁った芽では咲く花もくさいでしょうから。

今どうか、

おるか。きっちりとしまわれること。くしゃくしゃに縒れて凍ても。

それだけで好いのに、

目の前に私が鋳て、貴方が射る。

そのままでも余韻でしょうよ。

どうせ彼方には どう か おり ましょうとも、

私たちはとうに翳亡いのですから

かぎりある命ですから、好く儘に逝くだけです。

【架散】

しかしそれでは、

価値が求められるほどヒトつとして活きてない

感性の蛇足

無駄に時を悔い瞑れる。

罅の惰性  動じず流される始末を求めて

途帰に苛まれ 振り変得りを畏れる

常に未来は有り

恒に過去を被う


いたみ。


咲逝く恐怖を蹴しても

決して忘れない過去

いまいきて全ての子と繋がること

【循環】

干された爛れ遺体はその陽 1杯に膨らみ新命を獲る

冥い尽く去れ往く 


繋がれる様。


皆同じに囚われ喰らうザマ 昏い点く去れて。

光に移り闇に被われる滴 食らい尽し去れて、

まったく狂っていることに気づきはしない。


いきるものをかりとること おいしたのし


滔々にあったかい静物です

やすっぽい感情に包まれ。

頂きに掲げた指向 根本を隠す思考の問い


あゝ その視界に何を映し名に囚われる

死海に入れば総べて意味のないこと 解けて逝くだけ


総じてお勝手にいかがかしら

それが其処に有り底に或る問いと個堪え。

想う様に繋がれる

未知はおもいまま満ち惹いてゆくひの明かりに光を看取る

うたかたのしゆめに

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