第2話【曇弔】

私にはいささか

直の祖の閃光は 射されては

瞼を悼ませては 狂う

眩んで終いたいが 世は

清やかであたたかいと包まれて

あゝ 一雫


祖の火総て 

消し去って頂ければ

私を 綺麗な死に

導いて 暮れるだろうが

掬われる 個の心

永久に苛まれ生きる事


最期にみた光景は 

おそらく

青い日々 掲げた其の手平は

罅割れ 緋に 棄てた

あゝ 塵屑に果てり

陽は 

無常にも 隠れ

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