第二章 出会い
第11話 湯気のむこうになにが見える
立ち込める湯気に包まれて俺は至福のひとときを過ごしていた。
どんなに忙しくても、気分が滅入っていても、風呂に漬かれば落ち着くのは日本人の祖先からのDNAなのだろうか。
それとも忙しすぎたり気分が絶望な時は風呂に入る余裕がないからだろうか。
風呂に入れるということは幸せの証拠か。
夜に入れば一日の疲れを落とし、朝に入ればこれからの活力にもなる。
風呂はいい。一糸まとわぬ姿で全てをさらけ出し全てを洗い流す。風呂は本当にいい。
「ちょっと今私の身体見たでしょ?いやらしいわねホント。変態ウタル丸」
「……」
「ちょっと今私の身体で変な妄想してたでしょ?ホント信じらんない」
……所長にはあの日曜子と仲良くなっておけと言われたけど、同じ湯船に浸かっているいるなんて信じられないだろうな。俺も信じられないけど。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます