第13話 久しぶりに幼なじみの家へ
「はぁ〜……眠い……」
俺は、静香とデートをした翌日、いつも通り学校へ登校した。
「よぉ、陽一!なんだ?眠そうだな?」
「ちょっと昨日色々あってな。お前は相変わらず元気だな。」
「まぁな!」
太輔は、今日も一段と騒がしい。だが、そのおかげで少し眠気もなくなった。
「陽一君、おはよう。」
「ああ、優奈。おはよう。」
「もう大丈夫そうだね。」
「まだ心配していたのか?大丈夫だって何度も言ってきただろ?」
優奈は、退院してからもずっと俺の体調を心配していた。
「水城って結構心配性だからな。特に陽一に対して。」
「まぁ、確かにな。俺が少しでも怪我をすると大慌てして治療するんだよな。」
「そ、そうかなぁ?別に普通だと思うけど?」
「まぁ、いつも心配させてる俺も悪いんだけどな。」
「そうだな、陽一が一番悪い。」
「うっせ!バーカ!」
「なんだとぉ!?」
俺と太輔が言い合おうとした瞬間、教室のドアが開きるみちゃんが入ってきた。
「は〜い!そろそろ朝のホームルームですよ〜!席に座ってくださ〜い!」
「ふっ、命拾いしたな。」
「そっちこそ。」
「「………ぷっ、はっはっはっ!」」
「二人とも!先生の言ったことちゃんと聞いてました!?」
「「ごめんなさぁ〜い!!」」
俺と太輔は、ホームルームが終わったあとるみちゃんに呼ばれこってりと叱られた。まぁ、これもいつもの事だな。
キーンコーンカーンコーン
「よし!終わったぜ!」
「陽一君、終わったぜ!って最後の授業ほぼ寝てたよ?」
「あはは」
俺の隣の席の優奈が呆れた顔で俺を見てきた。
「まぁ、そんなことはどうでもいいんだ。よし!早く帰って………何やろう?」
「帰っても何もすることないって……」
「その可哀想な子を見るような目で俺を見るな!俺だってやりたいことは………」
「ないんでしょ?」
「………はい………」
「………そ、それなら私の家に来る?」
「優奈の家?あ〜、そういえばこのごろ行ってなかったな。」
「うん!あとね、昨日ケーキを焼いたの。だから食べに来ないかなって……」
「いいのか!?優奈の手作りケーキずっげぇ美味いんだよな!そういえば優奈の手作りケーキもあまり食べてなかったな。」
「じゃ、決まりね!他に誰か呼ぶ?」
「確か、太輔はサッカー部の練習があるらしいから無理と思う。康介と麻美も今日は用事があって早く帰らないいけないって言ってた。」
「そ、そうなんだ……なら、今日は二人だね。」
「ああ、そうだな。二人で遊ぶのも小学生以来じゃないか?」
「そうだね、中学入ってから二人で遊んだこと無かったもんね。」
「よし、そうと決まれば早く行こうぜ!優奈のケーキが待ってるぞ!」
「ふふっ、何それ。」
俺と優奈は、二人で優奈の家へ向かった。
「ただいま〜」
「お邪魔します。」
俺たちは、玄関で挨拶をして中に入る。
「あら?あなた陽一君?久しぶりねぇ!」
リビングに入ると優奈のお母さんが洗濯し終わったところだった。
確か、優奈の話じゃ今日はお母さんいないって言ってたけど………
「ど、どうしてお母さんがいるの!?今日はお友達と会うから家にはいないって……」
「ああ、それ私の勘違いだったみたい。友達と会うの来週の月曜なのよ。」
「そ、そんな……」
「お、お久しぶりです、七海さん。」
「ふふっ、久しぶり。陽一君、昔はよくうちで遊んでいたのにこのごろ全然来なくなって寂しかったのよ?」
「す、すいません。」
「ふふっ、冗談よ。」
「も、もう!お母さん!」
「怒らない、怒らない。ほら、今日呼んだってことは昨日頑張って作ってたケーキを食べてもらうんでしょ?早く用意しなさい。」
「うぅ〜………陽一君、ごめんね。」
「いいよ。七海さん、いつもこんな調子だからね。」
「あら、陽一君ったら。ふふっ、それじゃ、優奈がケーキの準備している間、私が陽一君の相手をするわよ。」
「もう!お母さんったら!」
「ほらほら、私たちはあっちでお茶でもしてましょ!」
俺は、優奈のお母さん、七海さんに無理やり腕を引っ張られリビングの方へとやって来た。
そして、七海さんからお茶を出され少し話をする。
それから優奈がケーキを用意するまで話していたが七海さんから出た次の言葉に俺は、ものすごく驚いてしまった。
「陽一君、許嫁が出来たんでしょ?」
「…………え?」
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