第4話 初めての守護者と召喚獣
【 時刻:1時 】【 ダンジョン開通まで残り150時間 】
「ふぁ~。……あ、ダンジョンの中かぁ~」
目が覚めるとさっそく、日付変更でどの位ダンジョンポイントのDPが増えているか、確認してみる。
DP:121
「うーん……。日付変更で増えたのは、112ポイントかな」
初日で112とすると、7日で784ポイント。
さらに追加で余った魔力を注ぐとして、800ポイント位を目安に考えてみるべきかなぁ。
「よし、じゃぁさっそくモンスターをして守護者の登録だ!」
守護者の登録可能数:残り1
コボルト:消費DP70
知識の本情報によると、守護者として召喚をすると、マスターのイメージ次第で、ある程度の知識や役割を与える事が出来て、成長率もよくなるらしい。
小屋の外に出て、ダンジョンメニューから、モンスターを召喚する。
イメージは、コボルトたちのリーダーになってくれるように、リーダーシップがあり、頭の回転が速く、勇気のある戦闘タイプだ。
「さぁーこい。コボルトを守護者召喚だ!」
魔法陣が地面に現れ、そこにイメージを思い浮かべながら、魔力を流し込む。そして、魔法陣からゆっくりとコボルトが出現する。
「わんっ」
現れたのは、白いシベリアンハスキーに似た感じの、2足歩行のわんちゃん。守護者として召喚したせいか、繋がりを感じる事が出来る。禍々しい感じではなく、ぬいぐるみのような、可愛らしい感じの外見だ。
「うわぁー、かわいい!!」
「わぅ?」
初めての召喚で興奮して、思わず抱き着いてしまった。
もふもふもふ……気持ち良い~。驚いた事に、オスだと思ったら、メスのようだ。
前世では家がペット禁止だったせいもあり、犬も猫も余りほとんど触れあった事はなかった。犬派?猫派?どっちと聞かれたら、両方!!と答えたくなる。猫と犬の画像や動画を探して眺めていると、気が付けば……1日経ってた事もある位に、動物大好きだ。
落ち着いたところで、名前を付けて、ステータスを確認する。
「おまえの名前は、白くて可愛いから……マシロにしよう」
「わんっ!」
言葉はわからないけど、雰囲気と繋がりから感じる感覚によると、喜んでくれたみたいだ。
「えーっと、魔眼に魔力を集めて、鑑定っ!」
【種族】コボルト(亜種)
【名前】マシロ
【レベル】1
【魔力】80
【加護】ダンジョン守護者
【スキル】統率1 体術2 隠密1 身体強化2 感知系:気配1 魔法系:土1無1
イメージした結果が、スキルにも反映されたみたいで嬉しい。
「改めて、俺はダンジョンマスターのレンディだ。これからよろしくな!」
「わんっ」
残りのDPは51。魔力残量は、召喚に注ぎ込んだせいで残り20。
「う~んと、あとは……何かやる事あるかなぁ」
ダンジョンメニューと、知識の本を見ながら思い出す。
「そうだ。紋章からサポート召喚獣を、召喚してみよう!」
「わんっ」
胸にある紋章を思い出しながら、魔力を集める。
「出でよ、カーバンクルの召喚獣、ラピス!」
胸の紋章が光りだし、空中に光が集まる。
「きゅいっ」
「うわぁー。ラピスもかわいい!」
初召喚したラピスと、守護者になったマシロの3人で自己紹介をしあいながら、これからの事を話していく。
「7日後のダンジョンの開通までは、3人で一緒にダンジョンの拡張と、モンスターを増やしながら、頑張っていこうな!」
「わんっ」「きゅいっ」
新世界に来たばっかりの時は、どうなる事かと思ったけど、かわいい守護者とサポート召喚獣が居れば、楽しくやっていけそうだ。
安心したら、急におなかが減ってきた。
「よ~し。マシロとラピスの歓迎会しちゃうぞ~。……おにぎりだけどね!」
「わんっ」「きゅいっ」
おにぎり6個:10DP
野菜サラダ盛り合わせ:10DP
野菜スープ:6DP
残りダンジョンポイントは、16DP。
「なんでこんなに、ポイントないのぉぉお~」
という、心の声が聞こえたとか聞こえなかったとか。
◇ マシロ ◇
「わふぅ~」
可愛いらしい、小さなマスターさんだけど……守護者として、私がしっかりお守りしなきゃね。マスターから頂いた知識も、しっかり役立てるようにならなくちゃ!
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