第24話 鬼畜外道

 ある日の事。

 俺はいちるの強制召喚で実家に呼ばれてしまった。

 嫌な予感がするねぇ……?


「ニーナとよく話し合ったの。それでね、今のジュースを魔法で10歳に若返らせて記憶も一時的に消して擬似的に童貞にしてから奪うって事になったから、よろしくね?」


 何を言っているんだこの鬼畜外道ショタコンキラーは……。

 HENTAIとは付き合ってられないのでさっさと転移で逃げるか。


「ドロンッ! 出来ない!? 結界か!?」

「ジュースちゃん、逃がさないわよ?」

「姉ちゃん……!」


 ニーナに背後を取られ、羽交い締めにされて身動きを封じられてしまった。

 ダメだこれ、やられる。


「ちょっ、ちょっと、落ち着こうか? ね? 話し合えばもっと良い方法を思いつくかもしれないじゃない? だから、ね? 一旦離してくれません?」

「ヤーダ」


 耳をはむはむされて擽ったいわ。


「お願いします! お姉さま! いちる様! どうか、どうか! 御慈悲を!」

「えー、どうしよっかニーナ?」

「うーん、じゃあ、こうしましょう。私達も若返ってやるってのはどう? これならWin-Winの関係じゃないかしら?」


 それのどこがWin-Winなんだ、結局やられるの変わらないじゃないか……。


「別の方法で……」

「何よ? 嫌だっての?」

「嫌とかそういう話では無くてですね? 普通にしませんか? 普通に」

「それだとニーナが納得しないのよ。いつまでもグチグチ、グチグチ童貞奪った事を言ってくるから」

「だって、いちるちゃんだけずるいじゃない。私だってジュースの童貞が欲しいもの」


 ほんと、こいつらは……。


「あぁ、もう、分かったよ! お前達が喧嘩するぐらいなら俺の感情なんて二の次にしてやる。ほら、さっさとやれ! 思う存分搾り取れ!」

「やった。いちるちゃんお願い!」

「うへへ、ジュースきゅんショタにな~れ!」


 俺は子供の体にされ、記憶も10歳にまで戻され、泣くまで二人にやられまくるのだった。


「ひっぐっ……ふっぐっ……二人とも酷いよ……」

「はあぁ、可愛い……もう一度しましょ?」

「ニーナ、そろそろやめましょう? 可哀相になって来ちゃった……」

「えぇー。じゃあ、あと一回だけ」

「いやだああああああ!」


 意識を失い掛けてどこかで見たような気がする光が見えると、そこにロキ神が腹を抱えて大爆笑する姿が見えて来た。


「ひーひひひひっ! あーっはははははは! バカだなー! くひひひっ……苦しい……」


 俺は全てを思い出した。


「あの外道ども、許さねぇ……」


 復讐を誓い、どうしてやろうか考えているとロキ神に脇腹を擽られてしまった。


「な、なんです!?」

「あれ見てたら僕も子供の君とやりたくなっちゃった。今は無理だけど後でしようね?」


 この世にはドSしか居ないのか……。


 俺の意識が戻るまでチューチューと唇をロキ神に吸われ続けて頭がおかしくなり掛けた所で意識が戻った。


「あ、目を開けましたよ」

「ごめんね、ジュース。ちょっと調子に乗り過ぎちゃった」

「俺、死んでたろ?」

「死にましたね。すぐに蘇生しましたけど」

「本当にごめん! 以後気を付けます」


 姉に腹上死させられるとは……。

 本当にどうしてやろうかね!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る