第131話 山頂の釣り

 ユリカ:ハイハイ、墨の湖から戻ったユリカでっす!帽子にフィッシングベスト着て長靴とズボンが一体化したウェーダーっての履いて釣り竿持って網持って魚でも釣るのかと思うっしょ?違うんよ、虫釣るんだわ。


 魔界時間22:06 墨仙トータス甲羅山頂 


 ネネ:えさ付けた?


 ユリカ:もうちょい・・・うっし!付けた♪てかさ、そのクーラーボックス要る?


 ネネ:どんなデカイやつでも入る次元加工のクーラーボックスさ♪しかも、中にはカオスの天敵である無属性エネルギーが充満してんの。


 ユリカ:そん中入れて浄化してから取り出すってか?


 ネネ:そのと〜り!そんでもって、釣り竿は巨獣の体重で暴れてもビクともしない特注品だよん♪


 ユリカ:釣り竿は丈夫でも私等は速攻で引きり込まれるじゃんよ。


 ネネ:だ〜いじょうぶだって、ウチ等が釣るのはだから。本命はホレ、アレで釣るのさ。


 頭上を指差す


 ユリカ:アレ?

 

 指差す方を見上げるとそこには巨大空中輸送艦が待機してる


 ユリカ:アレで釣るの⁉︎


 ネネ:だって、あの巨体を釣り上げるなんて生身のアタシ等じゃ無理っしょ?


 ユリカ:そりゃそうだけどさ。


 輸送艦のハッチが開きそこから巨大な釣り針が降りてくる


 ネネ:オーライ、オーラーイ!


 ユリカ:すんげ〜、大迫力。ウチ等は何釣るのさ?


 ネネ:アイツの周りに2匹居たっしょ?アレが妨害するのをコイツで釣って防ぐのさ。

 

 ユリカ:マザーの方が喰いついたらどうすんのさ?そしたら即ドボンよ?


 ネネ:そこは大丈夫♪


 ゴーグルを取り出す


 ネネ:ジャジャ〜ン、これで中を見れるのさ。


 ユリカ:どうやって?


 ネネ:まあまあ、覗いて見てみ?


 ユリカ:こう?・・・あっ!サーモグラフィーみたくなってんのね。


 ネネ:そうそう、真っ黒なのが墨。そんでもって、大小と人魂ひとだまみたいのが3つあんのがターゲットさ。釣り針には手元のコントローラーで操作出来る様になっててね、マザーが迫ったら避けられるって寸法さ♪


 ユリカ:ほ〜ん。    


 ネネ:レッツ、フィッシ〜ング・・・って、釣るの虫だけどね。

 

 1時間後・・・


 ユリカ:なっかなか釣れな・・・おわっ!マザーが寄ってきた‼︎


 遠隔操作で逃げ回る


 ネネ:いよっし!こっちはターゲットが喰いついた‼︎


 ユリカ:あらよっと!こっちも喰いついたじぇい!


 ネネ:マザーの方もデカ針に喰いついた!

 

 ユリカ:うおーーーっ!一気にリール引くじぇーーーっ!


 湖面が盛り上がり3匹とも釣り上げる


 ネネ:虫・・・


 ユリカ:釣ったどーーーっ!










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