第113話 海賊黒髭(後編)

 ユリカ:ヤッホイ!今週もまたこの時間がやってきたね・・・ハッ!まさかまた放送日が土曜なんて事ないだろうな?・・・へ?今回はいつも通り生放送だって?いや〜、ようやく呪われた火曜日の呪縛が解けたんだねい♪


 魔界時間21:26 帝国領惑星ディメスト南半球ワープ諸島近海


 帝国軍本隊と合流して更に包囲網を強める  


 海賊見張り:お、お頭!見た事の無い鉄の戦艦に囲まれましたぜ〜!


 海賊A:あのやたらとバカでかい戦艦が帝国とやらの旗艦ですかねぇ?


 エドワード:だろうなぁ。


 海賊B:なんか、甲板がやたらと広い戦艦から空飛ぶ鉄の乗り物が空を囲んでますぜ。


『帝国軍ウロボロス級皇家専用要塞艦ディメスターク』


 オペレーターA:海賊黒髭の艦船と思われる木造艦が現れてから約2時間余り、相手に動きはありません。


 オペレーターB:空母より爆撃機を発艦させ、ワープ諸島上空を包囲しています。


 オペレーターC:潜水艦隊による海底包囲網完成しました。  


 ドロシー:なにも、海賊の木造艦隊相手にガチで包囲せんでもよくないかい?  


 ネネ:こういうのはね、これくらい戦力差を見せ付けないと降伏してくんないのよ。海賊ってのはやたらプライド高いから。


 ドロシー:遠距離次元砲撃艦えんきょりじげんほうげきかん7万5千隻、戦闘空母5万4千隻。装甲防壁艦9万2千隻に駆逐艦12万2千500隻に加えて巡洋艦18万9千隻、潜水艦隊125万5千800隻。極め付けは爆撃機500万機、更にこのウロボロス級要塞艦ときたもんだ。


 ユリカ:対して海賊側は旗艦クイーン・アンズ・リベンジ号1隻と200隻の海賊船、やり合ったら圧倒的に向こうがフルボッコにされるじゃん。


 ネネ:女体化した黒髭はエロい超絶美人になってるだけに早々に降伏してほしいんだけどね〜。オペレーターのお姉さん、相手方の旗艦に向けて映像飛ばしてちょ〜♪


 オペレーターA:了解です。 


『海賊黒髭旗艦クイーン・アンズ・リベンジ号』


 海賊達の前に宙に浮かんだ液晶モニターが現れる


 海賊A:な、何だありゃ⁉︎

 

 ネネ:あ〜、あ〜、聞こえるかい?アタシはディメスティア帝国女帝のネネ・ディメスティアでっす。アンタ等は見ての通り完全に包囲されてるよん。だから、大人しく投降してちょ〜♪


 海賊B:ふざけんな!俺たちゃ何度も修羅場しゅらばくぐり抜けた大海賊黒髭だぞ!誰が降伏なんてするもんか!


 ネネ:何度も修羅場経験してんなら分かるっしょ?それに、まさか目の前に見えてるのが全部だと思ってんじゃないよね?


 海賊A:な、なんだと⁉︎


 ネネ:ここから何千キロと離れた所からも7万5千隻の超遠距離砲を装備した戦艦に、海底にも海底専用の戦艦が125万5千800隻も囲んでんだよ?


 海賊A:う、海の下にもだと⁉︎嘘言うんじゃねぇ!


 ネネ:仕方ないねぇ・・・


 海底の潜水艦隊と通話するネネ


 ネネ:潜水艦隊提督のお姉さん、海賊船1隻船底に魚雷1発やっちゃってちょ〜♪


 ネネの命令で放たれた魚雷で海賊船が1隻沈む


 海賊A:なっ⁉︎


 ネネ:だ〜から言ったっしょ?


 エドワード:・・・分かった、海賊黒髭は全員帝国に投降する。


 ネネ:さっすが、話が分かるぅ♪









 



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