第94話 ニュートン登場

 ユリカ:う〜っ!まだ耳鳴りがするぅ。除夜の鐘ん中で年を越し、耳鼻科で正月中の安静を言われた後にお医者様からめちゃくちゃ怒らりた私達。自業自得とはいえ流石に正月三が日はヘコんでたよ。


 魔界時間9:07 王都内ホテル国賓エリア


 雅:もうすぐ国土争奪戦争ですわね。


 ネネ:あ〜んだって?


 雅:も・う・す・ぐ・国・土・争・奪・戦・争・で・す・わ・ね‼︎


 ネネ:は?あ〜んだって?


 フリップに書いて見せる雅


 ネネ:あ〜、そうね。


 フリップに書いて見せる雅


 ネネ:あん?『参戦偉人はもう決まっていますの?』って?そりゃもう決まってはいるけど、そろそろこの次以降に備えて増員はしたいところだね。


 モニターに映るフロント係


 ネネ:わ〜お!めちゃくちゃ美人のフロント係だ〜♡


 フロント係:王都国立病院よりお荷物が届いておりますが、如何致しましょうか? 


 ネネ:へ?あんだって?


 フリップに書いて見せる雅


 ネネ:あ〜、特注で作ってもらったが届いたんだ。こっちに転送してちょ〜♪


 フロント係:かしこまりました。


 部屋に小包が転送され小包から補聴器を取り出すネネ


 ネネ:う〜ん、感度良好♪


 雅:その補聴器は?


 ネネ:耳の治療も最終段階に入ってお医者さんに相談して作ってもらったんよ。これはただの補聴器じゃなくてね、鼓膜こまくを修復する機能もあるんよ。


 ユリカ:こっちにも届いたよ〜ん♪


 ネネ:ちょっと作戦練るがてら散歩行ってくる。


 雅:お気を付けて〜♪


『国賓エリア内レストラン前』


 ネネ:およ?何だあの人集ひとだかりは?


 群衆ぐんしゅうに歩み寄るネネ


 ネネ:どしたの?  


 魔族議員:あ〜、どうも中で人間の女性が厨房で料理を食い漁っているみたいでしてね。良心ランクがSSランク、総合偉人ランクURウルトラレア級だから警察も逮捕出来なくて対処に困ってるみたいなんですよ。


 外交官:こちらの中央政府議員の方と大事な会食の予定だったのですが、その女性を閻魔庁が調べると相手が偉人という事もあって更に対応に難航してる様なんですよ。


 ネネ:偉人ね〜、所属は? 


 外交官:それが、何処の国にも属していないようで。


 ネネ:ほうほう、ではスカウトしてみようかね〜♪


 群衆を掻き分けて進むネネ


 ネネ:ハ〜イ、ちょいとごめんよ〜。ハイハイ、そこ通してね〜。


『レストラン厨房』


 ???:これは美味い!おおっ!これもなかなか♡


 シェフ:料理長、どうしましょう。


 料理長:困ったな〜。


 ネネ:お困りの様だねい♪


 料理長:貴女は?


 ネネ:ディメスティア帝国女帝、ネネ・ディメスティアでっす!


 料理長:こ、これは大変失礼致しました!そうなんです、どうしたら良いものかと。


 ネネ:刑事さんあちらの超絶美人さんの名前は?


 刑事:彼女と呼ぶべきか、彼と呼ぶべきか。名前はです。


 ネネ:アイザック・ニュートンってあのニュートン力学や万有引力ばんゆういんりょくでお馴染みの?超大物じゃんよ!


 刑事:例によって女性の姿というのが謎なのですがね。


 ネネ:んなモンどうだっていいよ、では早速・・・


 アイザック:どれもこれも現世では食した事のないものばかり、じつに美味い♡


 ネネ:お食事中失礼しま〜っす、アイザック・ニュートンさんですね?


 アイザック:ん?そうだが?


 ネネ:地獄界の死霊裁判で偉人登録をして魔界への移住を決めたとか。


 アイザック:そうだよ。


 ネネ:じゃあ、偉人登録をしたら何処かの国に所属しないといけないというのは知ってちゃったりしますよね?


 アイザック:知ってるよ。


 ネネ:貴女ほどの超大物偉人なら色んな国から引くて数多なんでしょうね〜。


 アイザック:因みに君の国はどんな国?


 ネネ:次元エネルギー産出国っす。


 アイザック:な、なんだって⁉︎では貴国は次元工学が盛んなのか?


 ネネ:へ?そりゃあ、まぁ、盛んですよ〜。


 アイザック:では決まりだ!君の国にお世話になろう♪


 ネネ:マジっすか⁉︎よろしくオナシャ〜ス♪




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