第74話 廃墟都市の発明家(前編)

 ※ユリカと雅さんは歴史改変の影響を強く受けているため歴史修復されるまでの間暫くお休みさせていただきます。


 魔界時間17:45 帝都宮殿内 女帝自室


 ネネ:雅姐さんとユリカちゃん大丈夫かねぇ。


 コーネリア:まぁ、仕方ないさ。影響を強く受けてる人は存在が消え易いって時空管理局も警戒警報出してるくらいなんだし。


 フィーネ:話変わるけどさ、惑星ルートって知ってる?


 ネネ:惑星ルート?知ってるよ。アタシが国をおこすだいぶ前に天界で起こった次元大震災の余波を受けて、星の6割が壊滅したって星だよ。自然環境は完全に復旧したけど都市部は未だ廃墟のままで最近になって復旧工事が始まってるって報告受けてるけど、それがどったの?


 フィーネ:どうもウチの諜報局のエージェントがその廃墟都市の研究所跡地から人間の気配を感じるって言うのよ。


 ネネ:研究所跡地から?コーネリア姐さん、あそこって確か事前に星の住民と一緒に全員無事脱出して誰も居ないんじゃなかったっけ?


 コーネリア:そうよ〜、当時の研究所の所長以下全員ちゃんと帝都の研究所に居るわよ〜。だからあの星には建設業者と解体業者以外誰も居ない筈よ〜。


 ネネ:オイオイオイ、怪談話にはちょいと早い・・・ってわけでもないか。


 コーネリア:人間なら広範囲ソナーを地獄界の閻魔帳とリンクして調べれば一発じゃないの?


 フィーネ:それがねぇ、やってはいるんだけど周囲がまだ軽度の次元振動が邪魔して上手く探知出来ないでいるのよ。反応はしてるんだけどねぇ。


 ネネ:次元振動は広範囲ソナーに影響するからねぇ。


 フィーネ:かろうじて反応するその対象が地球の1840年代から1930年代のアメリカ人である事だけは分かってるんだけど。


 ネネ:ん?その年代って人界じゃ後世にまで知られている凄い有名なのが居た様な居なかった様な・・・


 フィーネ:ただでさえ探知し難いのに、1箇所に留まらずあちこち移動してるのよ。 


 ネネ:困った奴だねソイツ。


 モニターに映るエージェント


 フィーネ:おや?何か進展があったのかな?


 エージェント:局長、例の人間が・・・


 フィーネ:見付かったの?


 エージェント:見付かったというより自身から名乗り出てきました。


 エージェントの角や羽を触る女性


 ???:お〜っ!本当に生えてるのかコレ!素晴らしい♪


 エージェント:ちょっ、貴女どこ触って!


 尻尾の付け根と臀部でんぶを撫で回す女性


 ???:ほうほう、この尻尾も本物なのか!悪魔は実在した、これは凄い大発見だ♪


 エージェント:尻尾の付け根はらめぇ〜!


 すかさずメモをとる女性


 ???:フムフム、悪魔の尻尾の付け根は猫同様性感帯であるっと。


 フィーネ:だ、大丈夫?


 エージェント:こ、これが大丈夫に見えますか? 


 エージェントの正面に回ってエージェントの口を開ける女性


 ???:おおっ!本物の牙だ、素晴らしい♪目も赤いのだな。


 エージェント:ふぁふふぇふぇひょふはん助けて長官


 フィーネ:えっと、そろそろ離してくれると有り難いんだけど。


 ???:む?おっと、これは失敬。


 エージェントの口から手を離す女性


 ネネ:ところでお姉さんは誰?


 ???:よくぞ聞いてくれた!私は・・・


 突然通信が途絶えて画面が砂嵐になる


 ネネ:ありゃりゃ。


 フィーネ:まだ通信が不安定みたいね。


 コーネリア:あの服装、何処かで見たような気がするのよね〜。


 ネネ:ま、そこんとこは本人に聞いた方が早いっしょ。てなわけで、惑星ルートへの航宙機の手配ヨロシク〜♪


 メイド:畏まりました、早速手配致します。


 後編へ続く・・・








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