第70話 雨降る帝都
ユリカ:ヨッホ〜イ!ユリカだよ〜♪人界の日本って国にはさ、四季ってあるっしょ?魔界宇宙にも魔界宇宙帝王様のお膝元、帝王都サタンヘイルダムに近ければ近いほど四季のある国が多いんだって。ネネちんの国もその1つでさ、当然そうなると梅雨があるんだけど、1人だけやたら元気なのがいるのよ。
魔界時間11:50 帝都グラヴィティオ宮殿内女帝執務室
ネネ:うぶぁ〜っ!毎日毎日、雨雨雨!・・・晴れた帝都に出てナンパしてぇ。
執務室に入るリン
リン:こんちわー!おやおや〜?何か元気ないですな〜♪
ネネ:リンさんはやたらと元気だね。
リン:そ〜りゃそうでしょう!なんたって、この時期1年で最も花粉が飛ばない季節だよ〜♪ビバッ!梅雨♡
小躍りするリン
ネネ:そ〜りゃよごさんしたね。
データを転送するリン
リン:はい、コレ。
ネネ:んあ?何コレ?・・・ほあっ!何この膨大な量のデータは⁉︎
リン:何って、昨年の6月から今年の5月に渡る私の領土の収支報告書だよ。
ネネ:な、何で今頃?
リン:ホラ、私ってばオールシーズンの花粉症でしょ?だからこの時期にしかまとに仕事出来ないのよ。そりゃあもう、鼻水やら涙やら目が
ネネ:1年に1度しかまともに仕事出来ないなんて、こ○亀にも何か似た様なキャラ居た気がする。
リン:アレって4年に1度目を覚まして仕事して、また4年間寝てるってやつでしょ?その点私は1年に1度だもん♪
ネネ:知ってんのかい!てか、アタシから見りゃどっちも似た様なモンだって。
リン:そうかな?そんじゃ、次の仕事あるんで!
足早に執務室を出るリン
リン:ヒャッホ〜ウ!梅雨って最高〜♡
ネネ:あの人、梅雨になるとホント元気だなぁ。それにしても・・・
膨大な量のデータを眺めるネネ
ネネ:コレ、アタシが全部目を通すの?
雅:ププッ!各地のご領主様からの報告書に目を通しておくのは国家元首たる魔王様の・・・ブフッ!お仕事ですわよ♪
ネネ:楽しそうっすね。
執務室を出る雅
雅:アッハハハ!ウケる♪
再び膨大な量のデータを眺めるネネ
ネネ:ど〜すっかな〜・・・コレ・・・およ?
液晶モニターの隅にメール着信の通知が来る
ネネ:ん?中央政府から?何々〜?
『昨年6月からの惑星ゲーティア収支報告書1年分の提出お願いのお知らせ。今月末迄に魔王様確認及び確認後の魔王印を添えてご提出お願いします。魔界宇宙中央政府財政省』
ネネ:このエゲツない量を今月中にやれってかーーーっ⁉︎
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます