第71話 異世界転生のシワ寄せ
ユリカ:ヤッホ〜イ、ユリカだよ〜ん♪皆んな異世界転生って知ってるよね?神様が統治する世界がどうにもならなくって
魔界時間23:12 帝都北西部トランスゲート地方国境警備基地
隊員A:これで異世界から来る人間の転生者は今月だけで300人かぁ。
隊員B:えっと、何だっけ?元々来る筈の人間が何処かに飛ばされて代わりに違う人間が転生されるってやつだっけ?その元々その世界に行く筈だった人間の行きつく先の大半がこの魔界と。
隊員C:でもそれって、少し前までは年に2、3人位だったでしょう?何でまたこんなに増えたのかしらね?
隊員A:理由は簡単よ。異世界転生で自分が統治する世界を救った神様は名誉ある決断と采配で救ったっていう理由で法的にデカい特典が付くから神様達はゲーム感覚でこぞって転生させてんのよ。
隊員B:天界宇宙中央政府への申請とそれに対する厳しい審査があるんでしょう?厳しい審査の理由って何だっけ?緊急特措法だからだっけ?
隊員A:そうそう、私的乱用を防ぐためにね。
隊員C:あ、だから色々理由付けて無許可でやったりしてんだ。
隊員A:そう、真の緊急事態につき申請出来ず止むを得ず無許可でやったとかね。
隊員C:その結果がこれかぁ。
隊長:異世界転生対象者の7割近くが良心ランクAA以上の人間だから無下に扱う事が出来ないし、死霊のままなら閻魔庁に丁重に引き渡して死霊裁判で正当な手続きで転生出来るけど、出世欲に駆られた神様の身勝手で転生された後だと元の世界へ強制送還というわけにもいかず、魔界に永住するしかないのよねぇ。
隊員C:やっぱり、あちこちで異世界転生を乱用して出来た
隊長:間違いなく、この現状の原因はそれよ。次元転送でも同時多発的にやると起こる空間転移事故。
隊員A:でも、この国に飛ばされて来る人間って何気に女性ばっかりな気がしません?現に今日来た300人も全員女性ですし。
隊長:こんな芸当出来るのは1人しか居ないでしょう?あんまりにも男をこの国に入れたくないからってビッグバンレオにそういう空間結界張ったらしいのよ。
隊員C:ああ、それで。
『同時刻 宮殿女帝執務室』
ネネ:ヘップシ!
ユリカ:ちょっ!風邪?
ネネ:違う、多分何処かで綺麗なお姉様方がアタシの噂でもしてんでしょ♡
ユリカ:おめでたい脳ミソしてんな。
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