第64話 雅の弱点
ユリカ:ヨッホホ〜イ、ユリカだよ〜ん♪雅さんの弱点となる物を入手出来るという事で受け入れたネネちん。それにしても雅さんの弱点って何だろうね?どうやら今回はそれが明らかになるみたいよ。
魔界時間17:00 帝都内ガールズバー
ネネ:今日もやりたい放題で平和だねぇ。それもこれも、フィーネ様々だよ〜♪
フィーネ:ふっふ〜ん♪
コーネリア:それはそうと、雅の弱点って何なの?
フィーネ:おや?分からない?2人の目の前にあるんだけど♪
皿に盛られたフルーツ盛りにある苺の様な果物に気付くネネ
ネネ:この一見、人界の苺にそっくりなコレ?
フィーネ:正解♪
コーネリア:白いヘタという事は。こりぁ・・・天界宇宙原産のエンゼルベリーだねぇ。
フィーネ:大当たり〜♪
ネネ:エンゼルベリー?ユリカちゃん、エンゼルベリーって何?アンタ天界出身だから知ってるでしょ?
ユリカ:知ってるよ〜。エンゼルベリーってのはね、今でこそ天界だとバナナや苺みたいなメジャーな果物だけどね。大昔ではある特性がある事から魔族捕縛用の果実として使われた事があんのよ。
ネネ:魔族捕縛用?
ユリカ:この粒々1つ1つが種なんだけどね、魔族には魔力を作り出す臓器あんでしょ?
ネネ:あるね。
ユリカ:この種はその臓器が放つ魔素に過剰に反応して発芽すんのよ。どうなるかはコンプライアンス的ヤバイから割愛するけど、後々の研究で明らかになったのは発芽する人としない人と個人差が激しいから捕縛用には使えないって事で使われなくなったんよ。
ネネ:な〜る。
ユリカ:多分、雅さんは種が反応し易い体質だと思うよ。
フィーネ:その通り、近年では品種改良が進んで魔族の体内で発芽しないで消化出来る様にしてるんだけどね、アイツが小さい頃に家に遊びに来てオヤツに出した時食べたらお腹の中で一気に発芽して死にかけた事があってね。それ以来トラウマになってるのよ。
ネネ:うわぁ、グロッ!今も健在って事は助かったんだよね?
フィーネ:ええ、魔界の最新医療のお陰でね。でも流石に心の傷まではどうしようもなくてね、今でもその名を口にしたり現物を見せたら凄く怯える様になったのよ。
ネネ:まぁ、そんなホラーな事がありゃ誰でもトラウマになるわな。
エンゼルベリーを食べるコーネリア
コーネリア:こんなに美味しいのにねぇ♪
ユリカ:でも最近の魔界宇宙の医療じゃ、体質改善で克服出来る技術があるみたいよ。
ネネ&フィーネ:へ?
ユリカ:魔界宇宙精神医学も進んでるよねぇ、トラウマ治療も格段に進んでるらしいじゃん。
ネネ&フィーネ:パードゥン?
ユリカ:もし雅さんの用事がそれなら敵なし最強のドS爆誕だねぇ♪
ネネ&フィーネ:あばばばばっ!
ネネ:ど、どどど、どうしよう!
フィーネ:お、落ち着いてネネちゃん!まだそうと決まったわけじゃないわ!
外交省に繋ぐネネ
職員:陛下?如何なされました?
ネネ:雅姐さんの最近の渡航歴調べて!
職員:最近とはいつ頃のですか?
ネネ:3週間前!
職員:少々お時間をいただきます。
10分後・・・
職員:お待たせしました、3週間前ですと・・・医療超大国ヴェルナース帝国へ向けて出国されてますね。
ネネ:あ、あんがと。
通話を切るネネ
ネネ:あばばばばっ!
コーネリア:何クラフトワームに反応した仔カールトンみたくなってんのよ。
フィーネ:ま、まさか!
ネネ:そのまさかだよ、雅姐さん3週間前にヴェルナース帝国行ってる。
フィーネ:あばばばばっ!
ネネ:お〜っ!来るよ〜、死神となってパワーアップして帰ってくるよ〜!
3人:あばばばばっ!
ユリカ:ありゃ〜、ご愁傷様♪
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ユリカ:へ?『旅行先が天界宇宙中央政府によって急に入国禁止エリアに指定されたから幸子さん帰って来ますよ』だって?あばばばばっ!
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