第52話 獅子王の抜け道

 ユリカ:ビッグバンレオとの契約の約束をしたネネちん。なんかね、便利な使い道を見つけたらしいよ〜。


 魔界時間14:00 都内ホテル


 ネネ:うおーーーっ!国土争奪戦争まであと6日しかねぇ!とんでもなく遠いから偉人選抜しても往復してたら不戦敗になるよ〜‼︎


 雅:プッ!ビッグバンレオとの一戦が思わぬところで不利に・・・ウケますわ♪


 突如空間の裂け目からビッグバンレオの頭が現れる


 レオ:なんだかお困りなんだな〜。


 ネネ:そうなんよ、実はね・・・


 事情を説明するネネ


 レオ:ほうほう、それはお困りなんだな〜。ならワテに任せるんだな〜♪


 大口を開けるビッグバンレオ


 レオ:お前に負けられるとワテは宇宙を彷徨う事になるんだな〜、それは困るんだな〜。だからお前の国と繋げたんだな〜。


 ネネ:気持ちは有難いんだけどさ、超空間転移でも片道3日はかかる距離なんだよ。


 レオ:だから〜、ワテの腹ん中を通れば5分で往復出来るんだな〜♪


 ネネ:マジで⁉︎


 レオ:ただ、その代わりワテはお前の国の位置を知ってても帝都が何処か分かんないからお前の国の何処に繋がってるかは着いてからのお楽しみ的な博打になるけどそれでもいいのかなぁ?


 ネネ:とんでもない!たすかるよ〜♪


 レオ:そんじゃ、行ってらっしゃいなんだな〜♪


 ビッグバンレオの口へ入るネネ


 雅:因みにどの星に着くか大体の見当はつかないんですか?


 レオ:う〜ん・・・繋がったのはこんな感じの星なんだな〜。


 魔法陣から星の映像を投影するビッグバンレオ


 雅:あらあら、この星は・・・


 レオ:あ。


 雅:どうしました? 


 レオ:出口近くは空間爆弾が密集してるから気を付けろって言うの忘れたんだな〜。


 雅:ププッ!愉快な予感しかしませんわ♡


『ディメスティア帝国領 惑星ループル メビウス城』


 書類を受け取る麗人


 ???:有難う、君のお陰で助かったよ♪


 新人メイド:は、はい♡


 執務室に入る麗人


 新人メイド:侯爵様、今日もカッコイイ♡あんな素敵な殿方がこの国に居たなんて。


 先輩メイド:な〜に言ってんの、早く行かないと侍従長に怒られるわ・・・


 空間の裂け目から爆風に飛ばされ出てきて壁に激突するネネ


 ネネ:ほぎゃーーーーーっ・・・おぶぅ‼︎


 先輩メイド:じ、女帝陛下⁉︎


 ネネ:あの野郎、あんな物騒なモンがあるなら先に言えっての!   


 執務室から出てくる麗人


 ???:何だい、今の爆音は?


 ネネ:て、テウル姉久し振り〜♪


 新人メイド:て、テウル姉⁉︎


 先輩メイド:あれ?言ってなかったっけ?テウル侯爵様のフルネームはシャーリー・テウル侯爵様。れっきとしたよ。


 シャーリー:君は確か、スカイフォード連邦に行ってたんじゃなかったかい?


 ネネ:居たよ、でもビッグバンレオがこっちに近道作ってくれたんよ。


 シャーリー:ビッグバンレオ?


 ネネ:人界の銀河系位の大きさのバカデケェ元凶獣だよ。今度の国土争奪戦争勝ったら契約してくれる約束してんだ〜♪


 シャーリー:それはそうと、何故帰国してきたんだい?


 ネネ:何でって・・・あっ!そうだ、その国土争奪戦争の参戦偉人の選抜で帰って来たんだった!


 慌てて城を出るネネ


 シャーリー:フッ、相変わらず忙しい子だね♪


 新人メイド:あの〜、女帝陛下とテウル様はどういったご関係で?


 シャーリー:あの子と私かい?私の母親はあの子の母親の姉さ。つまり従姉妹だね♪


 新人メイド:という事はテウル様もサキュバス族ですか?


 シャーリー:そう。私の母親とあの子の母親はあの魔界宇宙初代帝王サタン様の第2皇妃リリス様の直系の血縁でね、いわゆるサキュバス族の名家さ。


 新人メイド:リリス様って、サキュバス族の始祖。名門中の名門じゃないですか!聞くところによると、女帝陛下はサキュバス族の力は殆ど無いと聞きましたが。そんな名家なのに何故なのでしょうか?


 シャーリー:それが一族全体の謎でね、魔源図書館にあるリリス様に関連する文献をくまなく調べても分からなかったんだ。


 新人メイド:もしかして、女帝陛下がサキュバス族としての力を殆ど使えないのはリリス様ではなく、女帝陛下のお父上つまりは原因があるのでは?す、すみません、出過ぎた事を言いました!


 ハッとして持っていたステッキを新人メイドに向けるシャーリー


 シャーリー:それだ!君、お手柄だよ!


 新人メイド:えっ?えっ?


 慌てて執務室に入り実家と通話するシャーリー


 シャーリー:私だ、あの子がサキュバス族の力を使えない原因がもしかしたらオーケストル皇家の方にあるかもしれない。大至急、調べてみてくれたまえ!


 執事:畏まりました、早速調査致します。


 通話を切る執事


 シャーリー:灯台下暗しとは人間もよく考えたものだ♪


 空間の裂け目から現れるビッグバンレオの頭


 レオ:おや?ネネは何処行ったんだな〜?


 執務室の外からシャーリーを呼び出す先輩メイド


 先輩メイド:て、テウル様!空間の裂け目からか、怪物が!


 レオ:怪物は失礼なんだな〜。


 シャーリー:君がビッグバンレオだね?


 レオ:そうなんだな〜♪


 向こうには雅がいるのかい?


 レオ:雅?ああ、あのドSっぽい女の事なんだな〜。居るんだな〜。 


 シャーリー:そこを通れば会えるかい?

 

 レオ:5分で着くんだな〜。


 シャーリー:じゃ、通らせてもらうよ♪


 レオ:出口付近の空間爆弾には気を付けるんだな〜。


 シャーリー:有難う、気を付けるよ♪


 ビッグバンレオの口の中に入るシャーリー


『5分後 スカイフォード連邦都内ホテル』


 雅:どうやら帰って来た・・・なっ、何しに来たんですか貴女は‼︎


 シャーリー:久し振りに会ったのにそのリアクションは悲しいな〜♡


 次回へ続く・・・














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