第4話フィーネの挑戦

 アオイ:魔界宇宙全土で起こっている未知のウイルスによるシステムダウン事件。今回はその直前のお話


 入国前日魔界時間15:00 魔界宇宙中枢帝王都サタンヘイルダム 商業エリア


時雲ときくも建設グループ本社』


 秘書:社長!本社移転をディメスティア帝国にするというのは本当なのですか⁉︎


 フィーネ:本当よ。


 アオイ:この方は魔界宇宙第2位の建設会社『時雲建設グループ』社長、フィーネ・時雲さん。狼の亜人族です。狼の耳と尻尾がチャームポイントで愛称はフィーです。


 秘書:何故ですか。時雲家は建設会社設立以来、代々社長が変わる度に本社を移転して常に社員に新しい環境下で経験を積み何処でも冷静かつ柔軟に対応出来るようにというのが目的ですが。何も生まれたばかりの無名の新興国でなくても今注目のシルフィード王国とかあるじゃないですか!


 フィーネ:貴女ねぇ、『完成された国』では私は勿論、社員もモチベーションが上がらないでしょう?それに『生まれたばかりの無名の新興国だからこそ』ビジネスチャンスなんじゃない♪


 秘書:・・・・!そうか、まっさらで何もない国だからこそその全ての建設事業を我が社が一手に独占出来るですね!


 フィーネ:ご名答♪


 そして現在魔界時間10:00 帝都グラヴィティオ 時雲建設グループ本社新社屋


 フィーネ:立派な社屋が出来たわね♪


 秘書:では先ずこの国の女帝陛下にお会いしましょうか。


 フィーネ:そうね・・・ん?、あの女性ひとは・・・エリカ先輩⁉︎


 エリカ:あら?フィーじゃない♪


 アオイ:この方は魔界宇宙4大メガバンクの一角『黒耀銀行こくようぎんこう』総裁のエリカ・カズクラフトさん。種族はダークエルフ族です。どうやらこの2人、高校時代の先輩、後輩の間柄のようです。


 フィーネ:先輩も此処に支店を構えるんですか?


 エリカ:フィーネの方こそ、時雲家恒例の新社屋移転?


 フィーネ:ええ、私が社長を継いだので。


 エリカ:これから女帝陛下にお会いするんだけど、一緒に行く?


 フィーネ:はい!


 宮殿謁見の間


 ネネ:いやぁ〜、こうして民の声を聞くのは良いモンだねぇ♪


 雫:私には視姦しているようにしか見えないけどね。


 ネネ:ナンノコトカシラ〜?


 衛兵:申し上げます。


 ネネ:聞こう、君の愛の告白を・・・


 ハリセンで張り倒す雫


 雫:やめい!で?何だ?


 衛兵:帝王都サタンヘイルダムより黒耀銀行総裁エリカ・カズクラフト様と時雲建設グループ社長フィーネ・時雲様がお目通りを願い出ておりますが如何致しましょう。


 ネネ:フィーネ・時雲といえば狼の亜人。でそんでもって、クールビューティで建設業界で名高い美人社長!それにエリカ・カズクラフト総裁もダークエルフ族の超絶美女♡即刻通すべし!


 衛兵:ハッ!


 フィーネ:お目通り叶い嬉しく思います女帝陛下♪


 エリカ:この国に4人の魔王と同じ未来への希望を感じこの国にも当行の支店を構えたく参りました・・・あれ?


 いつの間にか玉座にいないネネ


 ネネ:狼の亜人族特有のしなやかで逞しい筋肉に大きい胸、そして引き締まった大きな美尻に太ももの筋肉。そしてこっちはダークエルフ族特有の褐色の肌に柔らかく巨大なおっぱいが堪りませんなぁ♡


 瞬時にネネの背後に魔法で転移して回し蹴りをキメる雫


 雫:やめんか、このど変態!


 ネネ:き、効いたぜ☆


 雫:衛兵!


 衛兵達:ハッ!


 雫:この馬鹿を玉座に拘束しとけ!


 衛兵:ハッ!


 雫:失礼した。早速で申し分けないのだが、早急に建ててもらいたいものがある。


 キメ顔で話すネネ


 ネネ:ショーパブやガールズバーなどの歓楽街を・・・


 かかと落としをキメる雫


 雫:帝都の庁舎と病院だろうが!行政手続をいつまでこの宮殿の仮設スペースでさせる気だこの馬鹿!


 ネネ:ずびばぜん。


 フィーネ:早急に取り掛かります♪


 エリカ:ではこちらも帝都民の口座開設を行います。


 雫:宜しく頼む。


 駆けつける衛兵


 衛兵:申し上げます!


 ネネ:ラブレターは直接渡したまえ!


 ハリセンでシバく雫


 雫:お前は黙ってろ!で?何事だ?


 衛兵:国のマザーシステムがダウン!それにより次元エネルギー供給が完全にストップ。それにより我が国は宇宙の孤島と化しました!


 雫:な、何だと⁉︎


 アンジェリカ:女帝陛下、家に入れなくなった帝国民は各所の大聖堂や教会に避難させました!


 ネネ:ありがとさ〜ん!さ・て・と。雫姐さん、この国の留守頼める?


 雫:それはいいけど・・・お前、この事態に心当たりがあるんだな?


 ネネ:チラッと知り合いから聞いた事あってね。確認のためにサイエント共和国に行ってくる。


 雫:私も行く。お前1人に行かせたら何するか分からん。


 レイ:ならこの国の留守は俺に任せてもらおう。


 ネネ:頼んだよ!


 フィーネ:早速出番ね!私は仮設住宅の建設にとりかかります!


 ネネ:フィーネ姐さん頼りになるぅ♪


『サイバーインポッシブル』へ続く・・・










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