第73話 友達リサイクル

 リサイクルショップで友達を売った。好きなアニメの事で言い争いになって仲が悪くなったからだ。


 友達を売ったお金で別の友達を買った。その友達は優しくて思いやりのある子だった。いい買い物は気分がいいや。


 ある日、その買った友達に呼び出された。そこは、かつてのリサイクルショップだった。僕は店員さんにされるがままに値札を貼られ、店の奥へと追いやられた。店員さんからお金を受け取る友達を見て気がついた。今度は僕が売られたようだ。


 誰かが僕を買ってくれるまでリサイクルショップにいるのって退屈だな。それに僕を買ってくれた友達と仲良く出来なかったらどうしよう……。まぁいいか、仲良く出来なかったらまた売ればいいだけだし。


 そうそう、店員さんのおっちゃん曰く僕は「ジャンク品」との事らしい。心が汚れてるんだってさ。なんだそれ。「ジャンク品」小学生の僕にはよくわからないや。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る