第48話 覚悟

 生き残る為に必要なモノを考えた。



 笑われようが、けなされようが自分にとって必要なモノだけを。



 自ずと答えは見えてきた。



 例え、それが間違いや失敗だったとしても、それらは極論、進化の過程に過ぎない。



 構うもんか。



 俺は、走った。



 ひたすら走った。



 何よりも強く、何よりも速く。



 何の為?



 そんな事覚えていない。



 使命や概念、運命にさえも逆らった。



 いつしか、同ジャンルの生物で世界最速のランナーとも称された。



 その代償として失ったモノもある。



 だが、悔いはない。



 飛べない翼は、地に足を付け風を切る。



 我が名はダチョウ。



 何かを得る為に、何かを捨てる覚悟がある者なり。

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