第20話 穴
「「「助けてくれー」」」
三人と一匹(うさぎ)。
これが今の俺たちの現状だ。
訳あって、大きな逆円錐型の穴に落ちてしまった。
大きな蟻地獄の巣のような穴だ。
降りるのは簡単だが一度入ると自力では這い上がれない仕組みになっている。
本来、動物を捕まえる為に作った罠なのだから仕方ない。
しかし、自分たちで作った罠にハマるなんて実に馬鹿らしくて俺たちっぽいな。
まぁ俺たち穴掘り一族は、馬鹿だが仲間想いの奴が多い。
きっと、仲間が助けに来てくれる。
なんて思っていると、穴の外から仲間の声が聞こえてきた。
「おーいどこだー」
「「「ここだー」」」
三人の呼びかけに気付いた仲間が穴の外から顔を覗かせた。
「うおー、うさぎ掛かってるじゃん。見して見して」
ザザー。
「「「……」」」
「「「「助けてくれー」」」」
四人と一匹(うさぎ)。
これが今の俺たちの現状だ。
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