第6話 願ったんなら叶えてしまえよ

 とある神社の神様は困っていた。


 ここ3年、毎日神頼みをしに来る青年がいるからだ。


 青年の頼みはこうだ。

(第一志望の大学に合格しますように)


 いくら神様といえど、毎日頼まれたからという理由だけで人間界のルールに口出しする事は出来ない。


 それに神様は内心思っていた。


 神社に毎日神頼みする時間があるなら家で勉強しなさいと。


 神様は悩んだ挙句、天の声を通して青年にこう伝えた。


(自分の信じた道を自信を持って進みなさい。さすれば道は拓けるでしょう)


 次の日から青年は、一日に三回神頼みに来るようになった。

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