第2話 復讐の矛先
ヤミは伝説の闇の紋章を突如として謎の闇の聖霊から授かった、ヤミはその紋章を使い今まで虐めてきた奴らを復讐しに出るのであった
ヤミ「さて、次は誰にしようかなぁ?」
闇の聖霊「同行させてもらう」
ヤミ「何で聖霊が付いてくる?」
闇の聖霊「その紋章は力が強く、お前達人間にはとても扱えるわけがない、闇の紋章の力が暴走して死んだ者がほとんどだ」
ヤミ「闇の聖霊なのに心配してくれるんだな?」
闇の聖霊「俺が冷たいというイメージはお前達人間が勝手に作り上げた嘘話だ、そんなことは無い。せっかく俺の力を授けてやったのにすぐに死んだら困るからな」
ヤミ「優しいんだな、心配してくれてありがと」
闇の聖霊「まだ感謝されるような事はしていない」
ヤミ「いや、この力をくれたじゃないか」
闇の聖霊「まぁな、次は誰に復讐を果たすのだ」
ヤミ「次はまぁ俺をバカにしてパシりにしまくった奴ら全員を苦しめたいけどな」
闇の聖霊「なら、紋章の力で魔法を使えば良いであろう」
ヤミ「さっきあんたが言ってただろ?暴走して死んだってよ、俺はある人物に復讐を果たすまでは死ねないからな」
闇の聖霊「その人物とは何だ」
ヤミ「《王様》だよ」
闇の聖霊「ほぅ、この国にたてつくのか、面白いではないか」
ヤミ「王様はよ、俺が無紋章者だからって魔攻団にも入れてくれないし、俺の居場所を奪ったんだ。そのせいで母ちゃんがよ…」
闇の聖霊「親に何があったのだ」
ヤミ「母ちゃんは病気だった、狂気モンスターによる狂気ウイルスに感染してしまってな、俺は病院を探して治療を頼んだ、だけどどこも俺を無紋章者だからって母ちゃんまで冷遇したんだよ、だからしかたなく家で看病していたんだ、王様の所に行ってみた事もあったんだが無紋章者は王様に会う権利は無いって門番に言われたんだよ。王様は俺らが居るのを気にくわないのか知らないが無紋章者はこの国から追い出すと言った。王女や女王はてっきり反対もしくは驚くのかと思いきやまさか賛成して驚きもせずに喜んでいたんだ、だから俺は絶対に許せねぇんだよ!」
闇の聖霊「なかなか闇が深そうだな…」
闇の聖霊(なかなか面白そうな奴だな、こいつに力を授けて正解かもしれない、久しぶりにまた人間の闇を見る事が出来る)
ヤミ「俺はまず門番を突破しなくてはな」
闇の聖霊「出来るのか?お前に」
ヤミ「この力を使えば行けるんだろ?」
闇の聖霊「まぁ、お前の体が持てばな」
ヤミ「俺は何としてでも国に反抗する」
闇の聖霊「決意が固まったようだな、では復讐と行こうではないか、ククク…」
ヤミの先輩「よぉ、無紋章者!なぁ金あんだろ?さっさと出せや」
ヤミ「断る」
ヤミの先輩「あ?てめぇ舐めてんのか?無紋章者が調子に乗ってんじゃねぇぞ!」
ヤミ「死にたくなければ今すぐ立ち去るんだな」
ヤミの先輩「それはてめぇだよ!さっさと出せや!」
ヤミ「はぁ…この紋章をやっと使うのか…緊張するー…」
ヤミの先輩「あ?紋章なんざあるわけ無いだろ?寝ぼけてんじゃねぇのか?あぁ?」
ヤミ「ふぅー…」
ヤミは息を吐くと闇の力を溜め、詠唱し始める
ヤミ「漆黒なりし深淵なる闇よ、その暗示を我に示し汝に絶望を与えたまん」
ヤミの先輩「な、なんだ!?一体どうなって…」
ヤミ「その闇により苦しみ、もがき、叫び、絶望したまえ、自己の起こし罪を知り、裁きの一手に躊躇無く、無謬なる闇夜に落ちたまえ」
ヤミの先輩「な、何でてめぇが紋章魔法を使えるんだよぉ!」
ヤミ「闇より黒く、更なる黒き漆黒に混淆を望みたもう」
ヤミ「闇聖霊魔法」
ヤミの先輩「なっ、まさか!闇の紋章だと!?いや嘘だ!あれはもう消えたはず!」
闇の聖霊「罪なる人間よ、今お前は存在がないということだと言ったな?」
ヤミの先輩「てめぇは誰だ!」
闇の聖霊「俺は、《闇の聖霊》だよ」
闇の聖霊は先輩に新なる姿、恐れられし悪魔の姿として現れる
ヤミの先輩「ひぃっ!!すみません!すみません!何でもしますから!許してください!」
闇の聖霊「何でもだとよ、さぁどうするよ、契約者よ」
ヤミ「俺はお前にパシりにされ、さんざん走り回された、戦闘では足手まといになるからって言って俺を理不尽に蹴り尽くした」
ヤミの先輩「いやいやいや、あれは、その…」
ヤミ「言い訳は要らない」
ヤミの先輩「なぁ!何でもしますから!許してくださいよ!」
ヤミ「何ぬるい事言っているんだ?俺があんたを逃すとでも?」
ヤミ「ありえない、まずあんたには絶望という苦しみをずっと闇深し深淵で味わって貰おうじゃないか」
ヤミ「《漆黒なる審司》」
ヤミがそういい放つと先輩の下に闇の渦が出来る
ヤミの先輩「や、ヤミさん~?今までの事はチャラにしてこれからは神として崇めますんでどうか許して貰えませんかね~?あはは~…」
ヤミ「だからぬるいって言ってるだろ?闇に墜ちな」
ヤミの先輩「いっ、嫌だぁぁぁぁぁ!!」
ヤミ「漆黒なる闇で永久に苦しみ、叫び、もがきたまえ」
ヤミの先輩は闇の渦に飲み込まれ、姿を消した
ヤミ「ふぅ…初めてだから疲れたぜ…」
闇の聖霊「初めてにしては中々の魔法であった、素質あるのではないか?」
ヤミ「ありがとうな」
闇の聖霊「復讐は出来たか?」
ヤミ「まぁな、先輩…いや、あいつは俺をこきつかい、理不尽に蹴り尽くしたグズ野郎だ、怨みは尽きないぜ」
闇の聖霊「さぁ、暗くなる。契約者よ、お前は帰らなくて良いのか?」
ヤミ「まぁ帰るとしよう」
闇の聖霊「人間は夜まで力を出せまい、休んでまた明日に出発しようではないか」
ヤミ「優しいなぁ…」
闇の聖霊「勘違いはしないでくれ、俺は契約者への行動を支えるが指示はあまりしない、だから決断をするのはお前自身だ」
ヤミ「あぁ、分かった」
闇の聖霊「さぁ、これからのこいつの闇の感情の変化が楽しみだ。一体どんな怨みを見せてくれるのかな、ククククク…」
ヤミの紋章魔法により漆黒なる闇に落ちし罪なる人間は今はどんな絶望を味わっているのだろうか、またヤミはどのような怨みを味わって表してくれるのか…
次回 第3話に続く お楽しみに
闇の紋章使いの下剋上物語 りくお @yamamotoriku
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