第4話 「まあ胃に来たよ」

 モンスターへ乾杯!

 図書館暮らし。

 モンスター暮らし。

 図書館へ乾杯!



「まあ胃に来たよ」


「大丈夫?」


「大丈夫!マチコちゃんのご飯美味しいから」



 あ、俺だよオレオレ。肉じゃがのタッパをもうひとりのオレが捨てようとするから、慌てて止めたら入れ替わった。意外と強く念じればいけるのかも知れない。その足でタッパを返しに来て、また美味しいごはんを頂いている。すごい量だったけど美味しかった。

 あいつは未だに俺を本の住人だと思っているようで、最近本を読む量を減らしている、そのせいかストレスが溜まっているようだ。俺を閉じ込める本が本当にあればいいのにな、図書館にでも行けばあるのかな。まあ俺の旅行でリフレッシュするだろう。



「ありがとうね」


「あの、今度はいつ暇ですか?」


「冬には」



 なんちゃって。



 〇〇〇〇〇〇



「マチのおばあちゃんねアパートの人なの。面白いところなんだよ。怒られた時に行ってたんだけど、おばあちゃんがねあんまり何回も来ちゃダメっていうの。怖い人もいるんだよって、だけど怖くないよこのお店みたいに」


「マチコちゃんのおばあちゃん、モンスターと暮らしてるのかもよ」


「ツキとかコーニみたいな?」


「そうそう、それかもっと怖くて大きくて人もパクっと食べる」


「きゃー!」


「おどかすなよ、かわいそうだろ」


「そうマチかわいそう!」


「あはははは」


「かわいそう、かわいそうか」


「コーニ?泣いてるの」


「子鬼は泣かねえ」



 小鬼は牙を見せた。

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