地獄の入り口で降る雨

それが足早に過ぎた時

脚部が権利を得て解放された

穢れを流すシャワーを厭う

腕を青く塗るのに夢中で

枯れ草を見ることはなかった

たった、一度も


巻貝は見えないものを僕らに見せて

それは本来見るべきではなかった

黄色く萎れたダックスフント

まっとうに腕が暖色の人たちが

儀式によって呼び戻された

なんて、冗談


切り取られた一部の空間

切り取られなかった三角柱

橙の手

地球の裏側の犠牲

いまだに抑圧されています

まったく、他愛もない


趣味の悪い色になるのは

僕がいなくなった時

そんなものは見たくないから

あなたの柔らかい手で

溶鉱炉にでも沈めてよ

そんな、戯言

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る