森の中で養父母となる夫婦を助けました

「確か一番近い村まで1日とか言ってたわよね?

 全属性の魔法が使えるなら、

 結界張れたりするかしら?

 やって見るべし!」


 自分の魔法がチートなのかも確認する意味を込めて、安全に眠る事が出来るだけの結界が張れるのか?を試して見たんだけど、あっさりと結界を構築しちゃって、周囲からは自分が見えない状態だって、理解できる仕組みが出来ちゃってるじゃん…。


「どれだけチートなのよ。

 まあ村に向かわなくちゃ復讐すら難しいもんね」


 周囲の木々は、歩くのに支障が無いように、と道を開けるかの如く歩きやすいように気づかれない状態で手助けして居る見たいだけど、気付いてんのよね有難や~。


「食料になり得る品も確保しないと…。

 肉は解体しなきゃ…だろうからな~。

 はぁ…日本みたいに捌いた状態で売ってる肉で、

 討伐した動物が確保できればイイのに」


 後々、気づく事になるんだけど、私が思った事、発言した言葉は「言霊ことだま」と化すようで、魔物を退治し肉がかたまりで欲しいなと、思ったら所謂いわゆるブロック肉で別空間…イベントリに収納されて居るのに気付く事になるのよね。


 この時は気づかなかったわ(ああ、勿体ないったらありゃしない!)


「だ…誰かっ・・・」


「ん?今、助けを求めるような声がしたんだけど、

 この森って人は近づかないんじゃ無かったっけ?!

 とりま検索サーチっと!」


 人や獣を感知する能力が備わって居るみたいなのよねぇ~。


 助けを求めて居る人…ああ、居た居た。


 大きな何かに追いかけられてるわね。


 助けたら村までの近道を知って居るかも?


 向かってみますか!って、これオークの上位種オークキング?


 なぁ~んだ簡単に倒せそうじゃん!


 槍投げの要領で持って居た剣をオークキングの心臓目掛けて


「あったれぇーっ!!」


 と投げつけた。けれど


「…しまった…。コントロールとか壊滅的だったぁ」


 と吐き出したけどぉ、もしかしてチートに有った命中率Upってのでコントロールされ心臓に突き刺さっちゃった?


 ランクSのオークキング霧散しちゃってるし、剣はキングが居た場所に落ちちゃったし。


「今のでランク上がってる…。

 これ~登録とかしたらイカサマ言われそうだわ」


 襲われる覚悟をしてたのよね。


 老夫婦…かしら?かく、声を掛けないと。


「「せ…せ…聖女様っ!?」」


「え?どうして私の称号に気付いたんですか?!

 (そこんトコ気になる~)」


「我が村に伝わる伝承で、

 聖女様に関する記述も御座いまして、

 その中に左右の瞳の色が違い左が青、

 右が金と記されております。

 それだけでなく髪色は黒とも・・・」


 うわ~、マンマ私じゃん…。


 だから聖女だって気付かれたのか。って、ちょっと待て…あの王子は全く気付かず男性を連れて行ったわよね?


 もしかしなくて阿呆なの?!


 だったら追い出して今頃、王様から叱責受けてるかもね~(ざまをみろだわ)


「あの…実は…王城からのような扱いを受けて

 しまいまして、

 行く当てが無いのです。

 宜しければご夫妻…で良いのかしら?

 住んでらっしゃる村まで護衛と言う形で案内して頂けませんか?」


 妥当な提案とは思ったけど、二つ返事で案内して頂けるとは思わなかったわね。


(白髪だから年齢が高いと思ってたら、

 私くらいの娘が居ても不思議が無い年齢でした~。

 こっちの髪色、色々あるって判りました)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る