どうしようもなく泣きたくなった 『祈り』

なにげない日々をすごしていたけど

きみの時間はすぎていたって

恐ろしい速さですぎていたって


帰途に今さら気がついて

どうしようもなく泣きたくなった

ひとりよがりと判っていても


ついのすみかとなったぼくとの暮らしは

きみにとってどうだったのかな

しあわせだったと言えるかい


別れぎわにぼくを見ていたきみの目を

勝手に解釈してもいいのであれば

ぼくは安心をしていいのだろうか


未だにせりあがってくる感情に

不意ににひどく揺さぶられるよ

たまには涙を流してもいいよね


きみを覚えているよ

愛しているよ


きみのなかにいたぼくが

いい主人であったことを祈る



190602

原題『praying』

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