言葉のあちこちに光があるなら 『星狩り』

言葉のあちこちに光があるなら

心のなかにもあるはずだから

その流星を追いかけて

胸の深くに降りていこう


今日も星を狩りにいく

なかなか骨の折れる仕事だけれど

やめられないままずいぶん経つよ

きらめきを知ってしまうとね


星の光は過去にもあって

思い返せば触れられるだろう

もともと過去のきらめきだから

見ようとすればいいだけだから


星狩りは欲しがりだ

変えられない過去さえも

収集してはああだのこうだの

見ているだけでは満たされない


こぼれる言葉にも光があるから

取りこぼさぬよう腕を伸ばして

かけらも拾い集めよう

綺麗なものを集めよう


ぼくの詩にすら光があるなら

それはどこだか教えてほしい

飲み込んで忘れたフレーズを

掘り起こせるかもしれないんだ


記号に光が灯るとき

言葉は宇宙のしずくを宿す

きみの手前味噌でさえ

見かたによっては銀河のひとつ


星を狩るよ

いつものところで

午前3時の夢のなか

プラネタリウムで

ぼくの瞳で

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