理由は判らなくもないが 気分の晴れない夜があり 『花曇り』

理由は判らなくもないが

気分の晴れない夜があり

やりきれないと嘆いてしまう


楽しいことはたくさんあって

実際今は死にたくはない

花なら今が盛りだろうから


繰り返す繰り返す

輪廻のように連なる日々の

渦に踊らされながら


いつに散るのが本望だろうか

そんな刃物が脳裏をよぎる

せっかく咲いた時期なのに


あしたは早くも夏日とか

天気予報の声が笑む

ますます開花は進むだろう


痛い足を引き摺って

それでもカメラに落とし込む

花は満開なのだから


飽きないよねぼくたちも

今年の空はよく晴れるかな

曇るとボーダーレスになる


いつ果てるのが本望だろうか

桜に聞いてみたくなる

笑顔に別れを告ぐように


しょうがないね生きてるからさ

天気は変わるしぼくは躓く

花は咲いてそして散るんだ


雲のようには消えてくれない

憂鬱の波をやりすごす

そうして言うんだ


今年も綺麗だ




20180325

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