82話〜ネリウスとゲリュウデスの陰謀
翌日になり、レオルドはネリウスとゲリュウデスにより精神的ダメージを負い自室にこもり考え込んでいた。
その頃ゲリュウデスとネリウスはと言うと……
ここはスカイサージュの中の秘密の場所に、作られた建物の中。
その建物内に大きな魔方陣が描かれていて、魔法道具が向かい合うように5ヶ所に並べられ、中心には人が寝られるぐらいの台が設置されていた。
ネリウスは、スヤスヤと寝ているブラットを抱きかかえ台の上に寝かせた。
「さて、今日こそは成功させなければならない。それと、あの冒険者も後で始末しなければならないな!では、ゲリュウデス様、そろそろ始めましょう。」
“そうだな。ではネリウス、新たな方法を試みたいと思う。その管の付いた魔法道具をブラットの身体の数ヶ所に貼り付け、直接体内に魔力を注ぎ、その力の源を探し出した後、術式を使い呪いをかける。少し面倒ではあるがな。”
ゲリュウデスがそう言うと、ネリウスはレオルドに雑貨屋で部品を購入させ、作成した管の付いた魔法道具を、ブラットの身体全体の数ヶ所に貼り付けた。
「ゲリュウデス様、準備は整いました。後は、新たに設置した魔法道具の方に、魔力を注ぎたいと思います。」
ネリウスは設置されている5つある1つの魔法道具の側に行き魔方陣の方に向くと魔力を注ぎ始めた。
“では、我も始めるとするか。”
ゲリュウデスは異空間を使い、ブラットの身体に設置された魔法道具に直接魔力を注ぎ始めた。
すると、ブラットは魔力を体内に注ぎ込まれ苦しみ出した。
「あぁぁーーー……うぁぁぁぁーーーー………!?」
“ふむ、やはりそう簡単には、力の源が見つけられんな。”
ゲリュウデスは魔力を更に強めブラットの体内に注ぎ込んだ。
ブラットは、瞬間的に大量の魔力を体内に注ぎ込まれた為に、耐えきれなくなり封印された状態で無意識にその力が発動しかけた。
ゲリュウデスは、力が発動しかけた事により力の源が見つける事が出来、咄嗟にブラットの身体に術式を使い呪いをかけた。
すると、異空間を通じブラットの身体とパイプが繋がり5ヶ所の魔法道具にその力が注がれ始めた。
「はぁはぁ、あー、あああぁぁーーー……うあぁぁーーー……!?」
ブラットは更にもがき苦しみ出した。
「ゲリュウデス様、成功しましたね。後は、この力を我々の手で操るだけ。」
“ああ、そうだがまだ成功したとはいえん。確かにパイプを繋ぎ力を操る事が出来るようにはなったが。やはり、ドルマノフが施した封印のせいで、完全とは言えぬ。これではまだ不完全な状態……。”
「では、どうしたら良いでしょうか?」
“うむ、そうだな。時間をかけこの力を使っていくしかないだろうな。まぁ、その方が怪しまれずに済むかもしれぬしな。”
「確かに、その方が私にとっても好都合かと。」
そして、ネリウスとゲリュウデスはまだもがき苦しんでいるブラットを見ながらその状態が落ち着くのを待ったのだった…。
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