195話~属性の相性
ここは南側の祭壇。そこにはタツキとクレイマルスがいた。そしてガインの様子をみている。
「だいぶ落ち着いて来てるな」
「ああ、あと少しでマナを完全に体から除去できる」
「そうだな。それはそうと、ハクリュウの方はどうなった?」
そう言うとタツキはハクリュウの方をみた。それと同時に、ハァーっと溜息をつく。
「まだみたいやな。せやけど、あれじゃ倒されへんやろう」
「そうだな。だが、俺にも倒せなかった。だけどハクリュウは、かなり追い込んでいるようにもみえるぞ」
「追い込んではいる。せやけど、軟化してるヤツ相手に……あの攻撃は逆効果や」
それを聞きタツキは、どういう事だと思考を巡らせる。
「俺は……凍らせて効果があった。だが、それは一時的にしか意味なかったしな」
「そうか……せやけど、効いとったんやな?」
「効いていた。でも、ブラグジオスの分身は硬化もするからな」
そう言いタツキは、デブピエロ悪魔を見据えた。
「元々ブラグジオスの能力ってなんや?」
「ブラグジオスは闇属性だ。確か能力は……」
「闇属性か……ほんで、ハクリュウの龍は?」
そう言いクレイはハクリュウへ視線を向ける。
「シェルギオスは聖属性だが何か分かったのか?」
「光属性やなしに……聖属性か。せやけど、みてると光属性も含んでるようにみえる」
「そういえば……」
そう話しているとブルーシャギオスが形態を解いてタツキの肩に乗った。
「聞いていたが、聖属性は光属性とも云っていい」
「ブラグジオス、そういう事か……そこまで深く考えていなかった」
「同じか。光と闇……一見、有効にみえるけど……お互い消し合う」
そう言われタツキは首を傾げる。
「どういう事だ? まさか相性が最悪ってことなのか」
「そういう事や。せやけど、みてると効いてはいるみたいやな」
クレイはそう言うと、ニヤリと笑みを浮かべた。
「クレイ……その顔は何か思いついたのか?」
「そうやな……ただ、成功するかは分かれへん。せやけど、成功したら倒せる」
「そうか……どんな方法なんだ?」
そう聞かれクレイは、タツキをみる。
「そら、直接ハクリュウに言う。それに早い方がええしな」
「そうだな……その方がいいか」
そう言うとタツキとクレイはお互い見合い頷いた。
「せやけど言いに行くにも、あの高さやとな」
「確かに……どうやってハクリュウに伝える?」
「フレンド呼び出しなら問題あれへんのちゃうんか?」
それを聞きタツキは、なるほどと納得する。
「分かった、と云いたいが……ハクリュウとはフレンド登録していない」
「……ほなあかんな。そうなると、ブルーシャギオスに呼んで来てもらうしかあれへんか」
「我は問題ない。ただ呼んでくればいいんだな?」
そう言われクレイは頷いた。
それを確認するとブルーシャギオスは、ハクリュウの方へ向かい飛び立つ。
そしてその後タツキとクレイは、ハクリュウの方へ向かったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます