117話〜増え続けるチビ悪魔{☆}

 ここは、名もなき城の中庭がみえる広い通路。


 シャナは、ミスティとドルマニールが、逃げないように監視をしている。


 片やカルテットは、ディアナを起こそうとしていた。


「さて、どうする?そういえば、今までよりも召喚のペースが、早まっているように思える」


 そう言いながらカルテットは、フワフワと浮かび旋回している、チビ悪魔を観察していた。


「ん〜一応コイツも、召喚獣のたぐいなんだよな?」


 カルテットは、不思議に思い首を傾げた。


 そしてカルテットは、チビ悪魔を人差しゆびで、チョンとつっついてみた。


 チビ悪魔はいきなり触られ、ビックリしてカルテットの方を向いた。


 すると、他のチビ悪魔も同時も振り向き、カルテットの方をみた。


(おい!ちょっと待て!?これはまさかとは思うが。もしかして、このチビ悪魔がすべて揃うと、本当の姿をあらわすんじゃ?

 そうだとすれば、このチビ悪魔を早くなんとかしないと、大変な事になるかもしれない)


 そう思いカルテットは、ディアナの身体を激しく揺さぶった。


 だがディアナは、「ん〜」と唸りうなりカルテットの手を払いのけ、目覚めようとはしない。


 カルテットは困ってしまい、どう対処したらいいかと、思考をめぐらせていた。


(なぜディアナは目を覚さない。他に方法はないのか?)


 そして、そうこうしているうちにも、チビ悪魔は召喚され、更に増え続けていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る