番外⑵‥❹〜そのゲームとは

 ここは駅前のカフェ。


 麻里亜と希愛はテラスのテーブル席に座りコーヒーとケーキを食べながら話をしていた。


 麻里亜はラズベリーのチーズケーキに、バニラのアイスが脇に添えられ色々なフルーツがケーキの周りに添えられていた。


 希愛はチョコレートケーキに、バニラのアイスが添えられ、チョコレートソースがアイスの上とケーキの周りにかけられアートのようなケーキだった。


「でも、まさか黒城さんとあんな所で会うとはね。」


「本当ですね。まさか黒野さんがゲームやるなんて思いもよりませんでした。」


「ん?そうなの。それよりも黒城さんこそゲームがあんなに得意だとは思いもよらなかったわ。」


「んー、得意というか。負けず嫌いというか。昔から、特にゲームに関しては、誰にも負けたくないというか。ははは……。」


 麻里亜は苦笑した。


「ふ〜ん、そっか。でも私もそうなんだけどね。」


「えっ?黒野さんもなんですか?」


「うん、私も負けず嫌いだし。ただ、それに付け加えるとすれば、ゲームが好き過ぎて自分でも色々なジャンルのゲームを作りたいっていうのが私の夢で今の会社に就職したんだけどね。それに会社に入ったもう一つの理由は、こっそりゲームをしていてもさほど気づかれないでやれるって事かなぁ。」


「そ、そうなんだね。ははは……。」


「そういえば、さっきからお互い苗字で呼び合ってるけど。もし嫌じゃなかったら、麻里亜って呼んでも良いかな?」


「あっ、構いませんよ!じゃ私も希愛って呼びますね。」


「うん、いいよ!話は変わるけど。麻里亜って家で何かゲームやってるのかな?オンラインゲームとか?」


「ん?そうだなぁ。最近やり始めたゲームはあるけど。」


「どんなゲーム?私ね、前にやってたゲーム飽きちゃって、何かないかなぁって探しててさ。」


「んー、どんなと言われても。そうだなぁ。私が今やってるゲームは、MMORPGなんだけど……。」


 麻里亜はそのゲームの内容とかを事細やかに話した。


 それを希愛は夢中になり聞いていた。


「なるほど、そっかMMORPGで色々なコーデが楽しめ、アバターも自由に自分で作れいつでも変えられる。尚且つ色々な職業が選べるとは、面白そうだね。それで麻里亜のハンネって?」


「あっ、私のハンネはマリース。始めたばかりでまだレベルに個人ランクも低いんだけどね。」


「そっか、ん?個人ランクってどういう事?」


「あー、このゲームにはレベルの他に個人ランクとギルドランクがあり、ギルドランクはD〜C、C〜B、B〜A、A〜S、S〜S Sと強くなっていき、個人ランクは、んーそうだなぁ。他でも称号ってあると思うけど、そんなような感じかな。最初のランクは冒険者ランク1から始まる。10まで行けば違うランクに上がれるけど、そこで二択の選択ができるらしい。だけどそれは先に進めないと分からないみたいだけどね。私はまだ冒険者ランク7だから、後3上げないとね。」


「へぇ〜、そうなんだね。でも、直ぐに飽きそうにないゲーム要素がたくさんありそうで面白そうだなぁ。私もやってみようかな。麻里亜後でそのゲーム教えて。」


「うん、いいよ!」


「あっ!そろそろ家に戻らないと。」


「あっ、私も帰らないと。」


 麻里亜と希愛は席を立ちレジに向かいお金を払い外に出た。


 そして、麻里亜と希愛は携帯の番号とメールアドレスを交換し、その場を後にしたのだった…。

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