第130話

へばっても得られる成果を予想して悩めることがある、うまくできるか不安を泳ぐよりも、最近の見直しが自信過剰にしている、自己肯定は不可欠だろう、ましてまわりに励ましてくれる人を用意していないなら、一人二役が基本となる、構想は枝分かれして余計を含めそうだから、きっちり剪定しないと。


栄養が足りなかっただけ、そんな理由で何度回復したことがあるだろう、今日の昼も同じことか、悪寒と疼きはひとまずおさまり、わずかでも進めた満足感が安堵をもたらしている、そんなにせかせかすることはないが、それくらいの意欲があるから、実行をものにできる。


早寝大好きごちそうさま、今朝方からおかしな言葉がつぶやかれるように、目覚めている、働いた分だけよく食べて眠り、今日を迎える、新生という単語にフィットした心身は程良い冷気に吐息を漏らす、だらけない程度にのんびりと、力配分を決めて一日を過ごそう。


そろそろ二日目の午後におごった態度は表れる、背骨を縦に腰を固めて、上下していたら目線はぶれてしまう、黙過するにはまず感づかなければならない、知らないではなく知りながら目で追う、そんなことを休憩前に考えて、まったく何をやってんだか。


まず遮断しなければならない、独り言の相手を、痛みを気にするよりも無関心を決めこめば、血の巡りもスムーズになるだろう、デリケートなのは心と体か、おそらくそんなことはない、向きがついそちらへ行こうとする、休日の喜劇映画のように、遊び笑って瞬間を楽しまないと。


ピーマンの肉詰めは火炎玉か、胃袋でどんぱちする、古い油の消化の悪さが、ラジオでは旅の話だ、疑う耳は何を根拠に聞いているのか、昼過ぎの暇が新年にようやく訪れる、おかげで立つ腹はもよおし、とりあえず便所へ。


弾倉などといえないが、顔料が同じ色を選択している、旋律に比べることもできないとはいえ、一つの和音に執着するように、いつも言葉使いが変わらない、進展がない、とどまってばかりいる、単語を採集する必要を感じつつ、家事のようになおざりに。


ちらっとぼろを見せれば、監視社会が始まる、暇だからルールをさらにしいてくる、異分子を本能でやすりおとすように、今日は雨が降るらしい、予期したようなかゆみだ、つい目線は箱のすみに向いてしまう、やはりそれも、ひどく暇だから。


白黒の猫が柱から覗けば、写したくなる、字同様に絵は下手と決めつけているのに、目がしょぼしょぼする雨の午後は、空調が湿り気を吸い取って咳が絡む、家も職場も喉風邪がわだかまっている、春らしい暖かさに緩んで、崩さないように気をつけないと。


存在力とはアクだから、臭いのもとがなければ鼻はすっきりする、コーヒーを飲んでみたり、言葉づかいも跳ね上がるように、春のような雨が体を巡る、年始がすでに遠い月の中にいれば、雨垂れもぽたりと耳に響く、花粉症という言葉はすでにラジオに出たが、今日に限ってはないだろう。


機が熟すのとは違うだろう、背中から肩にかけてバネに補強されたように、五日間の労働が張り付いている、休日の進行は考えなしに材料をさらしてしまいそうだ、その感覚でもおそらく正しいのだろうが、頭はストップをかける、字が出てこないのとは違う、構成に対して熟慮している。


雨と温さが休日の朝に広がって、気温差に心身がぶつくさ言うよりも、たぶん過ごしやすい、ところが体は硬直している、向かう気持ちと体に不一致が起きている、いわんやずれだ、そんな時は細かいところにうるささを感じてしまう、好き嫌いがよりはっきりと分かれ、ものすごいわがままだ。


呉行きのバスは四人だけ、休日の出入りは曇り空に滞っているのか、雲間から花粉が飛んできそうだ、北国のような空の移り変わりを車窓から見上げれば、横断歩道を歩く子犬の散歩に目がとまる、スマホに引っ張られる飼い主の構図は、少し高みから新鮮だ。


物価上昇に低賃金は社内環境のようだ、やめるまでそりが合わない、ニュースがどれほど心持ちを左右させているか、知ると知らないについて考える最近は、いかに必要のない事柄を耳にして、話題にしているか気づかされる、重荷が一日分だけなら、視野もこの日限りに置いておこう。


ベンチに座りながら呉あんパンを食べる、中には豆乳のようなクリームも入っている、早く着いたバスに予定をつけず、駅前を歩いた、生け垣に小鳥の声が聞こえたから近づいてみると、メジロがてっぽうに飛んでいく、海からの風はすこし湿っている。


冬とは思えないベンチの温度だ、タイル貼りの隙間に今朝方の滴がたまり、ズボンの尻は濡れてしまった、疲労がたまって頭が弱っている、きっと休日を逃さないようにと心身が弛緩して、このような文章でスケッチさせるのだ、あまりないことだ。


数年ぶりに聴く楽曲があれば、数年ぶりに眠れない夜を過ごす、滅多にないことだ、食べたサーディンが暴れたのか、胃袋の栄養が夜にざわついたのか、すべてが原因とする中ではっきりしているのは、体力が余っていることだ、今朝はやたら考える、だるさはない、けれどぱっとしないのは、どうしてなのか。


少しばかり気力の落ちる一日は、やはりその理由を探している、詳しく知る必要はあるのだろうか、掘り下げたり深読みしたり、首がごきごきなる、昨晩に素直を放言した、今日は振り返ってみる、反省すべき点は自他から消えない、つぶさに言い立てることなどないかもしれない、けれど口にしないと。


焦りが感染しそうになる、昨年末の腰痛から年始の風邪と続き、営業は思うように進まない、加えて地球のバイオリズムものしかかり、過去ばかり見て自信を失ってしまう、始めた時は何もないのに、どうして前を向いて開けていけたのか、やはり大丈夫だと思う、不安は常に抱えるもので、抜かりない証拠だ。


根基を豊富に潤しておかないと、弾詰めに腐心する気が今日は起こる、空気が澄んで体調も整ったか、思い出す松田の青空も昼に借りずに鮮明と映る、志などなくとも良き気迫は前を見る、新装開店にいこう、不安にくすぐられる最近だから、輝かしさに目をとめて謳歌しよう。

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