宝石になった涙
水原緋色
第1話
「その腕時計にはめ込まれてる
クラスの人気者が何の用だろう。たくさんの涙石が太陽の光を反射してとても眩しい。そんな彼女は私の唯一である涙石を食い入るように見つめる。
「私ねこんな特別な色の涙石出てきたことないの」
「色よりも量が大事なんでしょう?」
「そんなことない! おばあちゃんがね言ってたの。想いの強さは涙石の色に比例するって」
聞いたことのない話だったが、彼女の純真無垢な瞳を疑うことはできなかった。
「こんなに綺麗で特別な宝石を生み出せるあなたは繊細で心の優しい人なのね」
初めての言葉を受け止めきれず、動きが止まる。そして不意に落ちた涙が虹色に輝いた。
宝石になった涙 水原緋色 @hiro_mizuhara
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