光速の第一歩 その20

020


 カフェで紅茶を飲んでいると、突然外で大きな音がした。


「あら? 近くに雷でも落ちたのでしょうか?」


 そう言ってまた私は紅茶を口に含む。


 約束の時間になっても来ない村雨さんを心配して、自分のスマホを見ると、


『かれんちゃんごめんなさい。今日は行けそうにないわ。この埋め合わせは必ずするから』と、村雨さんからLINEが来ていた。


「あらあら。何かあったのでしょうか? でもまあ、仕方がありませんね」


 そう思い直して、私は一人でのんびりとカフェでのひと時を過ごしていた。


 周りの人がやけに騒がしかったけれど、今の私には特に気にならなかった。

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