光速の第一歩 その18
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『人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人』
俺の周りには、多くの人だかりができていた。現役時代ですらここまでの人に囲まれたことはないというくらいの人の多さだった。
俺はこの市街地のど真ん中に――空から光を超える速さで降ってきた。
それ以降、街中が大騒ぎになった。
周りの人の声を聞いていると、信じがたいことにこのあたりにはついこの間も同じ様なことが起こったらしい。
――なんでも宇宙人が落ちてきたとか。
にわかには信じられない話だったが、それでも今の自分も似たようなものだと考えれば、まあそんなこともあるかと思えた。
周りの人々は騒いだり、集まった警察たちは拳銃を発砲して俺を拘束しようとするが、今の俺からすれば、そんなものは眼中になかった。
俺は待っていた、市街地の真ん中で。誰に危害を加えるわけでもない。しかし、恐怖は与えた……はずだ。
こんなとき、やつは必ずやってくる。
と次の瞬間、
――ドン!!
と、俺の近くの地面に猛スピードで空から降ってきた物体――いや、人間がそこにはいた。
「正確には、もう人間じゃないんですけどね」
空からやってきた
「遅いぞ、ヒーロー」
「いや、あなたが速すぎるんですよ」
俺たち二人の光速を超えた戦いは、こんな風に呑気な会話から始まった。
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