私の吐いた嘘とか

はじめに吐いた嘘は

聞こえたフリをしたと、いうものでした

が、

私の耕してきた土壌を振り返ってみますと

ぜんぶ真っ赤な嘘っぱちで、

水や、

陽の光までも、

赤く、赤く、

「オレと付き合ってください」

過去の押し寄せる波打ち際で、

諦観

異臭を放つ吐物に溺れ、

喘げば喘ぐほど、

胸いっぱいに、過去がなだれ込む

確かな地面が、そこにある

それは、

手の届かない、私の知らない眩しさ

緩やかに殺したい、

私の吐いた嘘とか、

過去を。

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