人もどき

それは

私の傍らに身をよせる

白い寂しさの塊


私を慰め私を癒し

人に苦しめられる日々を

肯定するだけ


彼らを守るために

私はたくさんの日々を殺しながら

笑顔で生きぬいた


あなたのかたわらで

何気ない日々を送っていて

人間みたいに暮らしてる


何者かしれないあなたと私


いつか生まれ変わって

あなたに餌をあげにいったら

きっと知らない人になついていて

首輪についた澄んだ鈴の音を

鳴らしているのでしょう


あんなものが人だとしたら

横っ面を引っぱたいてやりたい

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