ラインについて(第17話まで読破推奨)


 さて、カイリとくればラインかな!



 ケントじゃないのか、というツッコミは……聞こえてこなさそうなので!(本当か)



 ライン行きます。第十七話まで読破推奨です。大いなるネタバレだらけです。

 とはいえ、ラインについては、実は明かせない部分も結構あるので、十七話までで明かせる範囲でしか明かしません。その内、「ラインについて2」とか出てくるんじゃないでしょうか(超適当)。


 ラインは、思った以上に気に入って下さった方がいらっしゃって嬉しいです。実際、作者もお気に入りです。ありがとうございます。

 だが、しかし。



 実は、彼は最初はモブでした。衝撃の事実です。



 村編が、本当はBanka1で終わる予定だったので、ラインはもう悲劇に巻き込まれるだけの、カイリにとっては弟の様な子供、の設定でした。村人Aみたいな。

 ただ、私がBanka2の流れを、1の長さで感情移入出来る様に書き切れる自信がなかったので。

 むしろ、書けん! 私は感情移入出来ん! 人の死を軽くは書けん! となったので。

 じっくり書くことになりました。

 その過程で。


 カイリの剣の師匠が欲しいなー。

 あと、導く人が欲しいなー。

 両親とは違った目線からの、大人目線が欲しいなー。

 カイリと対等の友人が欲しいなー。それがこの世界で初めてだと、尚良い。


 そんな感じで、その役割がラインに全て割り当てられたのでした。

 後は、かなり年下相手であっても、カイリは素直に教えを受けるという流れを書きたかったのもあります。

 なので、名前も付けられることが決定しました。ラインは、すぐ、ぱっとイメージで決めました。


 実は私、「カ行」の他に、「ラ行」から始まる名前も好きでして(唐突な告白)。


 他にも、「ア行」も好きですね。特に「ア」。

 こういう癖があるので、名前を決める時、意識して別の行の名前とか付ける様に努力はしています。努力だけ。


 さて、私の性癖は置いておきまして。


 ラインはカイリにとって、かなり重要な人物になりました。キーパーソンです。

 見た目は子供、頭脳――いや、精神は大人。

 前世の記憶持ちとして書くのは、もう立ち位置が決まった時に当たり前の様に決まっていましたので、どうやって子供感を出そうか苦労しました。

 子供、難しいんですよ……実は書くのはかなり苦手です。可愛い子供の書き方を教えて下さい。


 そんな愚痴はさておき。


 ラインは、見た目は子供です。最初から口調も精神も大人だと、「何こいつ」となりかねません。

 故に、彼は徐々に、「ん? あれ、もしかして?」となる様に持っていくのにかなり気を付けていました。


 多分、じっくり隅々まで読まれると、第三話で一回「あれ?」となります。誤字かな、と。

 そして、勘の良い人は、第四話で「おや?」となります。

 後は、もう転がっていくだけです。

 徐々に大人な一面が顔を出し、「ああ、こやつ記憶持っているな」と確信を抱く感じの流れからの、第十四話での告白です。


 実は、彼は時々一人称を「おれ」ではなく、「俺」と書いていました。

 時々会話で挟みましたが、これは誤表記ではなく、わざとでした。彼の大人な顔が覗く時ですね。

 後半に行くにつれて、彼が会話で「俺」と使う頻度が高くなり、会話の中にも漢字が増える場面があったので、そこで気付かれた方も多いかもしれません。

 でも、第四話で気付かれた方が多いかなー、とも思います。


 実は、「俺」は第三話に既に出てきていました。

 第四話では、「剣道」と言いかけておりました。


 剣道、という単語は、第四話で出すには早すぎるかなー、いや、でもなー、と葛藤しながら、結局そのまま出しました。

 第二話でカイリが剣道の真似事をし、第四話で剣道と言いかけると、流石にバレるかと思いながらも、第十四話で唐突な印象持たれても困るし……と、最後まで悩んだ記憶があります。



 そして、前世についてですが。

 語れることは、……無い!(断言)

 最初は、この第十四話で色々明かす予定だったのですが、蛇足になりそうだというのと、ちょっともごもごーってことで、出すのをやめました。


 ただ、確実にカイリよりは年上でお亡くなりになりました。


 そして、剣道が関係する職業に就いていました、とだけ。


 彼は結構面倒見の良いお兄さんでした。観察眼もあり、周囲への気配りや、判断・分析能力も高い人でした。

 なので、カイリのことも前世の記憶持ちだということはすぐに気付きました。

 でも、明かさなかったのは、前世は関係なく彼と普通に仲良くなりたかったからでしょう。彼は多分、そういう人です。


 ただ、前世の記憶を持っているが故にカイリが悩んでいるのも分かったので、お兄さんな気持ちで見守っていました。

 剣についてもいつ切り出せるかと、年齢と比較しながら考えていた節があります。



 ラインがいなかったら、カイリは今の道を歩めていなかったかもしれません。



 そういう意味で、彼はカイリにかなり影響を与えた人物だったと思います。


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