グループトーク
すぐにラインを開いた。
シマーズのグループトーク。
==== ここから未読メッセージ ====
👤pear ☆ tree
{ 今、主任と重要証人宅を訪問中です
8:43
👤pear ☆ tree
{ 緊急事態です 8:45
👤pear ☆ tree
{ 物証に成り得る動画発見かもです
8:46
👤pear ☆ tree
{ 証人がスマホで偶然、犯行現場を撮影している事に気づいたのですが ……
8:47
👤pear ☆ tree
{ 今はすでにゴミ箱からも削除済み(二週間以上前) ……復元は不可能でしょうか ?
8:47
👤kazuki_shima
{ そのスマホ、解析許可貰える ?
8:53
👤pear ☆ tree
{ お願いしてみます 8:53
👤いんふぉーまんと
{ そのスマホから下記のURLにアプローチして下さい 本人了解ならコチラからアクセスして復元にトライします
8:55
👤kazuki_shima
{ おぉぉー ! 強力助っ人登場 !
8:59
👤暮林丈一郎
{ いんふぉーまんとさん。 よろしくお願いします。
9:08
・・・みんな早っ
「白井さん、協力していただけますか ?」
俺はすぐに白井に向き直った。
「私で出来る事なら何なりと」
白井はすでに察していたようにスマホを梨木の前に差し出していた。
「今から善意の協力者がこれに不正アクセスします。それでも ? ……」
俺は言わなくていい事を言っているのかも知れない。
「あなたの思うようにして下さい。不正云々は聞かなかった事にします」
そう言って目を細めて冷茶に口をつけた。
「感謝します。梨木、URLを ……おっ?」
梨木はすでに白井のスマホに指を滑らせていた。
早っ !
行動力 ……凄いな
俺は改めて白井に向き合った。
ごまかしは出来ない。
「実は私は今、謹慎中の身でして ……ここでこうしてあなたに協力をお願いする事さえ違法行為なんですが ……」
「えっ ?」
白井が目を丸くした。
「主任っ !」
梨木がため息のような声を漏らす。
「ははははっ。もう一度言います。すべてあなたの思うようにして下さい。下村刑事」
白井柊二が心底嬉しそうに笑って、満足そうに頷いた。
「信頼してくださり、ありがとうございます ………………ん ?」
ラインの着信。
開きっぱなしの画面に目を落とす。
👤いんふぉーまんと
{ 復元完了です 今から動画を送信します
9:37
・・・マジか
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